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江戸に始まる縁起菓子~雷おこし:雷5656(ゴロゴロ)茶屋


訪問先: 東京・浅草 雷5656(ゴロゴロ)茶屋
訪問日: 2016年01月31日
訪問者: 小柳知子 / (観光特産士3級、フードアナリスト), JTCO文化レポーター



浅草・雷5656茶屋看板
浅草・雷5656茶屋看板

東京観光のメッカ、浅草。浅草散策や東京のお土産に、浅草名物「雷おこし」をお求めになったことのある方々もたくさんいらっしゃると思います。今回は、サクサクとした歯触りや、程よい甘さで人気の「雷おこし」を江戸時代から製造されている、浅草の「雷5656(ゴロゴロ)茶屋」の三代目、本間さまにお話をお伺いしました。



―現代では、浅草といえば雷おこし、と連想されるくらい、東京ではなじみの深いお菓子になっていますが、いつ頃から製造が始まったのでしょうか。


浅草・雷5656茶屋 製造体験会場
浅草・雷5656茶屋 製造体験会場


本間さま(以下敬称略):
雷おこしというお菓子が生まれたのが今から250年前で、当店は今年(2016年)で創業100年になります。雷門のそばに雷おこしのお店ができたのが始まりで、そこから浅草名物として広まっていきました。

名前の由来は、雷門の「カミナリ」に、「家を興す」とか、「名を興す」とかいった意味を掛けています。
一説によれば、江戸時代に雷門が火事で焼失した際、再建を果たすために露天商が縁起物として雷おこしを製造販売したのが始まりと言われています。



―験担ぎや洒落の好きな江戸っ子らしいですね。どのように作られているのですか。

本間: 現代では、コメを蒸してお餅にした物を焙煎し、パフ状にした おこし種に
水飴、砂糖、ピーナッツなどを混ぜ、練り合わせて作っています。お好みにより、砂糖を黒砂糖や三温糖に変えてみたり、ピーナッツではなく、胡桃やアーモンドに変えても楽しめます。また、抹茶やココアパウダーを入れると、発色も綺麗ですね。



お米のパフに糖蜜をからめる
お米のパフに糖蜜をからめる


―製造にあたり、こだわっているのはどのような点ですか。

本間: サクサク、かため の食感を作るため、原料となるお米を時期に応じて変えています。主に、新潟産のお米を使っています。



―浅草のお店では「雷おこし」づくりの体験ができますね。どのような方がいらっしゃいますか。

本間:  地方の修学旅行生、サラリーマン(会社見学、社員旅行、大人の社会科見学など)などが多く、一度来られてリピーターになる方も多いです。
お店で販売している商品は、埼玉(大宮)にある工場で作っています。「雷おこし」のファン層は、保育園生からお年寄りまで、とても幅広いですね。



成型して完成!
成型して完成!


訪問を終えて:


雷おこしは、20-30分で作ることができます。雷5656茶屋で製造体験をすると2回分(1回分は小鍋で3人分くらいの量)作ることができるキットが付きますので、浅草土産にも最適です。浅草寺、商店街、また、今話題となっている全国の特産品を集めたショッピングモール、「まるごとにっぽん」も近いです。製造体験をして街を散策されると浅草を満喫できますよ!



▼体験教室
事前予約制。小学生低学年までの小さなお子様の場合は必ず保護者同伴でお願いしています。
「雷おこし」製造体験



▼関連リンク
雷5656(ゴロゴロ)茶屋