NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。

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豪雪と暴雪

2011/02/19
豪雪と暴雪

この冬は日本全体が大雪でした。まだまだこれから降るかもしれません。100年ぶりであるとか、観測史上初めての大雪であるなどといわれております。この大雪で、屋根から落ちてくる雪の下敷きになり亡くなった人や、屋根の雪下ろしで雪と一緒に落ちて死亡したりで数十人の人が亡くなっています。

日本では大雪の事を「豪雪」といい「豪雪地帯」などといっていますが、お隣の韓国ではこの「豪雪」という言葉はないようです。代わりに「暴雪」というらしい。大きな被害が出る暴力的な大雪は「暴力の雪」という事だろう。

またE・プロンティの「嵐が丘」を韓国語では「暴風の丘」と訳されているそうです。日本人にとって「暴」という漢字は、破壊的とか荒らしい、度を外すというふうに捉え、「豪」は、並外れた事、勢いが強く盛んな事、優れている事などととらえられています。

日本人は「嵐」といえば、激しいとか、荒く激しいというような意味でとらえていますが、破壊的とか暴力的にはとえていないでようです。「嵐」は万葉集や古今和歌集などでも歌われる等、文学的に表現にも多く使われています。

日本と韓国はお隣同士ですが、このように大雪が表現がちがうとは一つの発見です。

2011/02/19 参考記事 日経新聞 OIKAWA