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JTCO日本伝統文化振興機構
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JTCOメルマガ『風物使』

2014年01月27日 配信
「新春に神馬駆ける」~ 季節の使い・JTCO『風物使』大寒号

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 「新春に神馬駆ける」~ 季節の使い・JTCO『風物使』大寒号
    vol.63 2014年01月27日発行(旧暦 12月27日・師走)

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 いている個人/団体/法人様にお送りしています。         
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拝啓
年が明けてからはや一ヶ月が経とうとしている今日この頃、皆さまいかがお
過ごしでしょうか。新年の決意は継続していますか。まだ・・・もう・・・
という方は、旧正月にもう一度スタートを切り直してみましょう。


+‥‥+ 2014年大寒号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ……… 馬に代えて奉納します:『絵馬』
 ・季節の行事………… 信夫三山暁まいり [福島県福島市]
 ・JTCOからのお知らせ 人気のギャルソン財布、姫革で軽やかに!
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…


【生物】馬に代えて奉納します:『絵馬』

今年は午年。今年の初詣の願掛けで、馬の絵をあしらった絵馬を奉納した方
もいらっしゃることと思います。さて、この「絵馬」ですが、馬が描かれて
いなくてもなぜ「馬」なのか考えてみたことはあるでしょうか。

日本では馬は神様の乗り物とされ、神話の中でも神武天皇やヤマトタケルが
馬に乗っていたという話が伝わっていますが、日本にはもともと馬はおらず、
日本に馬が伝来したのは早くても弥生時代末期ごろと考えられています。3
世紀前半の日本を記述した『魏志倭人伝』には、「日本には牛・馬・虎・豹・
羊・鵲(かささぎ)はいない」という記述があり、この頃はまだ馬は日本人に
とって未知の動物でした。

4世紀末ごろの遺跡から馬の骨や馬具が、5世紀初頭には古墳の副葬品として
馬形の埴輪や馬具が広範囲に出土していることから、古墳時代中期には馬や
乗馬法が広く全国に伝わっていたようです。

飛鳥時代になると、大化の改新で交通や通信の手段として伝馬制、駅伝制が
整えられます。また律令制が手本としていた唐の軍事制度は遊牧民のそれを
色濃く反映していたため、日本にも騎馬文化が導入され、戦闘でも騎馬隊の
活躍が見られるようになりました。

この頃には都の造営にも多くの馬が使役されていたようで、藤原京の遺構か
らは、激しい労役により関節部に異常をきたした馬の骨が見つかっています。
伝来から数百年を経たこの時代には、軍事や国づくりの重要な場面で、馬は
なくてはならない存在になっていたと言えるでしょう。農村でも、馬たちは
農耕や運搬の手段として、各地の厳しい気象や地形の条件に適応しながら
人々と生活をともにしていきました。

神社で神のお使いである「神馬(しんめ)」が飼われているのを見たことがあ
る方もいらっしゃると思いますが、馬を神社に奉納する習慣は、飛鳥~奈良
時代に始まったとされています。8世紀初頭の記録には、飛騨や甲斐の国か
ら神社へ献馬したとあり、朝廷は大赦や減税をもってそれに応えました。奉
納された馬は、いずれも青毛(青みを帯びた黒毛)に白いたてがみと白い尾
という珍しい姿をしており、白蛇などと同様にその希少性から瑞祥として歓迎
されたようです。

その後時代が下ると、祭事の祈願や雨乞いの祈祷の際に馬を寄進することが
盛んに行われるようになります。有名な福島県の「相馬の野馬追い」は、放
牧された多数の献馬を年に一度神前にささげたことが起源とされています。

東北の馬産地などでは、このような生きた馬の奉納が比較的長い間続きます
が、高価な馬を奉納できなかったり、寄進された馬を飼育できない場合もあ
ります。そこで代わりに土や石、木で馬を象った「馬形」が奉納されるよう
になりました。中世以降はほとんどが木製となり、さらに簡略化されて板に
馬の絵を書いた「板立馬」が現われ、これが現代に続く絵馬になったという
わけです。

現代では、乗馬や競馬を除き普段の生活で生きた馬に触れ合うことはほと
んどなくなりました。信仰の名残としては、絵馬が今日でも仕事や学業の成
就から健康祈願、恋愛成就にいたるまで私たちのさまざまな願いを神様に
届けてくれています。神社詣での折にでも、一緒に国づくりを担ってくれた馬
たちのことを少し思ってみるのもよいですね。


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

信夫三山暁まいり
[福島県福島市](2月10・11日)

福島市のシンボル信夫山に鎮座する羽黒神社の例祭で、長さ12m、幅1.4m、
重さ2tの日本一の大わらじを約100人で担ぎ上げ、福島駅前など市内目抜き
通りを練り歩いた後、信夫山の羽黒神社へ奉納します。

昔、羽黒神社に仁王門があり、安置されていた仁王様の足の大きさにあった
大わらじを作って奉納したことが由来とされ、江戸時代から300有余年にわ
たり受け継がれています。

「福島市の総合観光情報ナビ こらんしょふくしま」より引用
http://www.f-kankou.jp/cgi-bin/f-kankou/asobu/page.cgi?id=70


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

人気のギャルソン財布、販売開始!

パリのカフェのギャルソン(ウェイター)がテーブルでのお会計に使う、
機能的でお洒落なお財布を模して作られた「ギャルソン財布」。小銭もお札
もレシートも入れておけるがばっと開くポケット、通帳も入るサイズで普通
のお財布と違った使い方ができると評判です。大きめサイズも軽やかな姫
革なら重さも感じません。ぜひお試しください。

オンラインショップ『和遊苑』 ギャルソン財布
http://wayouen.jp/?mode=cate&cbid=1488736&csid=4



,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

風物使』第63号(2014年大寒号)を最後までお読みくださったみなさま、
誠にありがとうございました。

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。業務多忙により
しばらく配信をお休みしておりましたが、今号より再開いたします。

先日、日本のお弁当文化がアメリカやフランスで広がりつつあるという動画
ニュースを見ました。アメリカでは景気後退による節約志向だけでなく、健
康志向もあいまって、日本のお母さんのように毎日家族全員のお弁当を作る
人もいるとのこと。アメリカでもフランスでも、日本から輸入されたさまざ
まなお弁当箱がレシピブックと並んで売られており、相乗効果で販売を伸ば
しているそうです。

日本ではコンビニ弁当が人気ですが、やはり健康を考えると手作りのお弁当
にかなうはずもありません。ちょっぴり早起きして、彩りよくお弁当を詰め
て出かけたいと思う今日この頃です。


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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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〒105-0002 東京都港区愛宕1-3-2-1401
TEL/FAX: 03-3431-5030
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