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JTCOメルマガ『風物使』

2010年06月18日 配信
「ホタル舞い、アジサイ咲く」~ 季節の使い・JTCO『風物使』夏至号

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 「ホタル舞い、アジサイ咲く」~ 季節の使い・JTCO『風物使』夏至号
     vol.1 2010年6月18日発行 (旧暦 5月7日・皐月)

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拝啓
アジサイの藍が雨にいっそう華やかな折、みなさまいかがお過ごしで
しょうか。今年の日本列島は、南の島嶼部を除き全国的に遅めの入梅となり
ました。JTCO事務所のある東京地方でもようやく蒸し暑さを感じられるよう
になり、遅い夏の訪れを感じる今日この頃です。

JTCOメールマガジン『風物使』創刊第1号は、夏至号として発行いたします。
これから二十四節気に合わせ、隔週で発行していきますので、どうぞ末永く
ご愛読くださいませ。


+‥‥+ 2010年夏至号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・季節の祭り………………………… 『ホタル』
 ・旬の味……………………………… 『ウメ』
 ・季節の花…………………………… 『アジサイ』
 ・JTCOからのお知らせ……………… 『聞香(お香)講座』開講中!
 ・編集後記


。°季 節 の 祭 り ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

『ホタル』

夜の闇に幻想的に光舞うホタル。源氏物語の『蛍』の帖では、美しい玉鬘と
兵部卿宮の間の恋の演出に使われたり、藤原定長の歌「思ひあれば袖に蛍を
つつみても いはばやものを 問ふ人はなし(蛍の光のように隠しおおせな
い私の恋ですが、あなたはそれに気づくことはないのです)」にあるように、
恋の炎のたとえとして使われたりと、ホタルの光は日本では古来からロマン
チックなものととらえられてきたようです。

これに対し古代中国では、ホタルは朽ちた木から発生すると考えられていたた
めか、詩歌では荒涼とした情景や寂寥感の表現に使われることが多いそうです。
中国語ではホタルの飛ぶさまを「流蛍」と美しく表現しますが、これも古代詩
では女性の立場から移りゆく寵愛を意味するとのことで、やはり寂しい感情を
あらわす言葉なのですね。

あなたは、ホタルの光のある情景にどんな感情を抱きますか。川辺の草にじっ
と止まるホタル。すーっと光の軌跡を描いて飛び去るホタル。「蛍合戦」とい
われるように群れ飛ぶ無数のホタル。地域や気候によっても異なりますが、
7月上旬ごろまではホタルのシーズンです。ぜひ、あなただけのホタルの情景
を見つけてみてください。

これから楽しめる「ホタル祭り」をいくつかご紹介します。

▼長野県辰野町
第62回辰野ほたる祭り(6月19日~6月27日)
http://www.town.tatsuno.nagano.jp/tatsunosypher/www/index.jsp

▼静岡県伊豆市
天城ほたる祭り(6月1日~7月7日)
http://www.amagi-hotaru.com/


。°旬 の 味  ━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

『ウメ』

「寒梅」は冬の季語、「白梅」「紅梅」が春の季語と、その花が多くの歌に詠
まれてきたウメは、6月中旬~下旬に今度は果実が旬を迎えます。
ウメはもともと日本原産ではなく、長江流域から稲作とともに伝えられたとも、
中国へ渡った日本の使節が薬用として持ち帰ったとも言われています。日本語
の「ウメ」の語源になったのは、未熟なウメの果実をかまどの煙で黒くいぶし
て乾燥させた中国伝来の漢方薬、「烏梅(うばい)」。中国語で烏梅は
"wu mei(ウ メイ)"と発音され、伝来当時の万葉時代の日本人がこれを日本
式に「ウメ」と発音したのが今に至っています。

梅酢やその加工の残りの果実である梅干しは、古代から薬用や食用として親し
まれてきました(なお梅酢は、青銅器・鉄器のの防錆処理剤として、また奈良
の大仏の鍍金にも使われるなど、青酸にとって代わられる昭和中期まで広く工
業にも利用されてきました)。武士の時代になると、梅干しは傷の消毒や食中
毒・伝染病予防、疲労回復など、出陣の際の携行品としてなくてはならないも
のになっていきました。

現在家庭で作る梅加工品といえば梅酒がその代表ですが、梅酢や梅干しの歴史
に比べて梅酒は案外新しく、元禄時代の1695年に刊行された「本朝食鑑(ほん
ちょうしょっかん)」という本草書が梅酒を確認できる最古の文献となってい
ます。この本には、鎮痛消炎や解毒作用など、梅酒の効能が記されているとの
ことです。

古くから日本人の生活や健康維持に欠かせないものであったウメ加工品。梅酒
用の青梅など、用途や品種によっては6月中旬には出荷が終わっているものも
ありますが、6月下旬まで購入できるものもあります。今年は自家製の梅干や
梅酒、梅シロップ作りにチャレンジしてみませんか。

JTCOをサポートしてくださるぴこねっとさんの生粋市場(オンラインショッ
プ)で、6月下旬発送の和歌山県産南高梅の購入予約ができます。在庫のある
今のうちに、ぜひのぞいてみてください。

▼アートフルーツ農園(和歌山県伊都郡)
http://www.piconet.co.jp/artfruits-farm/

▼家庭用梅加工マニュアル(必見!)
和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場うめ研究所と、和歌山県農産物
加工研究穂による、科学的分析結果に基づいた「成功する」梅酒、梅干し、梅
ジュース作りのマニュアルです。
http://www.muukobo.com/ume/ume_manual.pdf


。°季 節 の 花 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

『アジサイ』

雨が降るほどに鮮やかに咲くアジサイ。アジサイは日本原産の花で、日本の中
でも伊豆半島~三浦半島あたりが原種であるガクアジサイの自生地になります。
なお、現在観賞用としてよく見かける手まり型のアジサイは、19世紀以降に日
本固有のガクアジサイが海外で品種改良され、セイヨウアジサイとして逆輸入
されたものです。

日本語ではアジサイは漢字で「紫陽花」と書きますが、これは中国の白楽天の
詩の詞書から誤用したものとされています。なぜなら当時の中国にアジサイと
いう花はなく、今では「紫陽花」がどのような花だったのかも不明とのことで
す。アジサイは古くは「あづさゐ」(あづ=「集まる」、さゐ=「真藍」で、
藍い花の集まるさまを示す)と言い、万葉仮名では「安知佐為」、「味狭藍」
と記されています。原産地が関東地方であるからなのか、万葉集にアジサイを
詠んだ歌は2首のみ、平安時代の400年間でも数首を数えるのみとのことです。

鎌倉時代になるとアジサイの歌は増えていきますが、自生地に近いわりにはア
ジサイそのものを詠ったものは少ないそうです。現代の私たちにこれだけ親し
まれているアジサイが、和歌の主題に取り上げられることが少ないのには何か
理由があったのでしょうか?

「あぢさゐ(味狭藍)の八重咲くごとく弥(や)つ代にを いませ我が背子見つ
つ偲はむ」橘諸兄(万葉集 巻20-4448)

(アジサイの花が幾重にも咲くように、あなたの末永いご発展をお祈りしてい
ます。アジサイの花を見るたびに、私はあなたのことを思い出すでしょう。)


。°お 知 ら せ ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

『聞香(お香)講座』開講中!

2010年6月12日(土)より、隔週で伊達晟聴先生による、『聞香講座 初級』
が開講されております。全6回のシリーズですが、1回だけでも、どの回からで
もご参加いただけますので、お気軽にお出かけください。

第2回目講座テーマ:
「聞香のはじまり(香道について)・室町乱世と文化人と香」

日 時: 平成22年 6月12日26日(土曜日)午後1:00~3:00分までの2時間。
会 費: 1回 3,000円
会 場: 港区愛宕1丁目3-2 当会会議室(12時50分までにお集まりくだ
さい)

▼オンライン申込み
https://www.ssl-im2.com/jtco/incense_form/?id=4


。°編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

『風物使』創刊第1号を最後までお読みくださったみなさま、誠にありがとう
ございました。

書き終わってみると、少し長すぎたかな?とも思いつつ、すでに心は七夕に
向かっています。

だんだん気温も上がってきて体力も消耗しがちですが、今回ご紹介したウメ加
工品を摂るなど、昔の人の智恵を利用して元気に夏を乗り切っていきましょう。

次回第2号の発行は、小暑(7月7日)の頃の予定です。またお会いするのを楽
しみにしています。


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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

ご意見ご感想はこちらまで
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【発行元】

特定非営利活動法人 日本伝統文化振興機構(JTCO)
〒105-0002 東京都港区愛宕1-3-2-1401
TEL/FAX: 03-3431-5030
Webサイト: http://www.jtco.or.jp/

※本メールは「MSゴシック」などの等幅フォントで最適に表示されます。

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