NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。

JTCO日本伝統文化振興機構
日本語 | English
JTCO: Japanese Traditional Culture Promotion & Development Organaization
メルマガバックNo一覧
 2017年
 2016年
 2015年
 2014年
 2013年
 2012年
 2011年
 2010年

JTCOメルマガ『風物使』

2015年09月24日 配信
「揺れる尾花が空漱ぐ」~ 季節の使い・JTCO『風物使』秋分号

:..。o○☆○o。..:*゜*:..。o○☆○o。..:*゜*:..。o○☆○o。..:*゜

 「揺れる尾花が空漱ぐ」~ 季節の使い・JTCO『風物使』秋分号
    vol.83 2015年9月24日発行(旧暦 8月12日・葉月)

*:..。o○☆○o。..:*゜*:..。o○☆○o。..:*゜*:..。o○☆○o。..:*゜


┏‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓
 このメルマガは、NPO法人日本伝統文化振興機構(JTCO)のメールマガ
 ジンにお申し込みくださった方、もしくは当機構活動にご協力いただ
 いている個人/団体/法人様にお送りしています。
┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┛

拝啓
お天気に恵まれた地域が多かった今年の連休、皆さまいかがお過ごしでした
でしょうか。長雨の合間に、小さな秋を見つけに出かけましょう。


+‥‥+ 2015年 小暑号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ………   【草花】月神様の拠り代:ススキ
 ・季節の行事…………   機物神社七夕祭り [大阪府交野市]
 ・和遊苑 おすすめの一品 【印伝】長財布・二つ折り財布
 ・JTCOからのお知らせ   『鎌倉の文化と技 鎌倉の粋』開催中!
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…

【草花】月神様の拠り代:ススキ

「我妹子に逢坂山のはだすすき 穂に咲き出ず恋わたるかも」
(『万葉集』10-2283)

(訳:逢坂山のはだすすきなら、愛しいあの子を人目に触れずそっと想い続
けることだろう。)

今年は一部地域では秋の訪れが早く感じられ、9月下旬ともなると大分秋が
深まったと感じられる方も多いのではないでしょうか。旧暦8月15日に行わ
れる秋の風物詩、十五夜は今年は遅めの9月27日(日)です。お月見の前に、
十五夜には欠かせない「ススキ」について、少しおさらいをしておきましょ
う。

都市化が進んだ地域では、ススキが秋風に靡く姿を見たことがない方もいら
っしゃるかも知れません。ススキは古来日本の秋の風情には欠かせない植物
で、万葉の時代にはすでに「ススキ」という呼び名があり、万葉集にも43首
が詠まれているそうです(*1)。

冒頭の「ハダススキ(またはハタススキ)」とは、まだ穂の出ていないスス
キのことを言います。これは、「穂に出ず」や「尾花」(後述)を導く枕詞
で、ススキの穂が旗(幡)を立てたように目立つことから、「人目につく」
を意味します。秋風にざわめくススキの草原は、秋の野で印象的に目に残る
ものだったのでしょうか。

秋が深まり赤い花穂が出てくると「ハナススキ(花薄)」となります。平安
時代では、特にこの花薄の状態がことのほか好まれたようです。

「秋の野のおしなべたるをかしさは、薄こそあれ。穂先の蘇枋(すおう)に
いと濃きが、朝霧に濡れてうちなびきたるは、さばかりの物やはある。」
(清少納言『枕草子』64段)

(訳:秋の野の情趣というものは、ススキあってのものなのです。深い赤に
色づいた穂先が、朝露に濡れて風に靡くさまは、これ以上のものはないとい
うくらいです。)

さらに、種子に白い毛が生えると、フサフサとした穂を動物の尾に見立てて
「オバナ(尾花)」、それを刈り取って屋根葺きなどの材料にすると「カヤ
(萱/茅)」となります。

「はだすすき尾花逆葺き黒木もち 造れる室は万代までに」
(元正天皇『万葉集』8-1637)

(訳:はだすすきや、尾花を逆さに置いて屋根を葺き、黒木で造った部屋は、
未来永劫に渡って栄えることだろう。)

お月見になぜススキをお供えするのかということについては、さまざまな謂
れがあります。本来秋の収穫に感謝するために同じイネ科の稲穂をお供えす
るところ、稲穂が手に入る季節ではないので、その代わりにススキをお供え
するようになった、というお話。また、月の神様である月読命(つくよみの
みこと)が、ススキを拠り代に降臨するためというお話(*2)。いずれも
納得の行く理由ですね。

ススキで屋根を葺いた部屋が永代に渡って栄えるとした元正天皇の歌からは、
ススキ自体が呪物であるということが想像されます。夏の大祓(夏越しの
祓)では、カヤで作った大きな輪をくぐり身を清める「茅の輪くぐり」が行
われますし、沖縄では、今でも納骨のあとに「ゲーン」と呼ばれるススキの
葉を結んだお守りでお祓いをします(*3)。「ススキ」という言葉自体が、
「漱ぐ(すすぐ)」という動詞から来たとも言われています(*1)。スス
キがゆらゆらと秋風に揺れるさまを汚れたものを水で漱ぐ様子に見立て、清
めのイメージにつなげたというのもなかなか興味深い説です。

台風で大荒れの9月となった今年の日本列島ですが、十五夜の空に満月を拝
めるようお供えを準備して、月の神様のお越しをお待ちしてみませんか。


<参考文献>
*1 和泉晃一, 草木名のはなし,ススキ,
http://www.ctb.ne.jp/~imeirou/soumoku/s/susuki.html
*2 イベント@インフォ全国版,十五夜にススキ!なぜお供えするのか?その
意味は?,
http://anniversary-event.com/archives/1757.html
*3 明王庵から, 魔除け,
http://blogs.yahoo.co.jp/dcbys070/11714277.html
(その他)
たのしい万葉集, 尾花(をばな)を詠んだ歌,
http://www6.airnet.ne.jp/manyo/main/flower/wobana.html


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

飛騨古川きつね火まつり
[岐阜県飛騨市] (9月第4土曜日)

漆黒の闇の中、松明の灯りを揺らしながら数十人にも及ぶきつねの嫁入り行
列が静かに進んでいく――。飛騨古川に古くから伝わるおとぎ話が今に蘇る
夜に、その1ページを切り取ったような幻想的な雰囲気に町中が包まれる、
それが「きつね火まつり」です。円光寺・本光寺・真宗寺の各寺から出発し
た「きつね火まつり」の行列は古川の町を厳かに通り、まつり広場で合流し
ます。まつり広場で出会った狐の花婿と花嫁はその後、幻想的な結婚の儀を
行う会場に向かって歩みを進める……。行列を見た人には、五穀豊穣や家内
安全、商売繁盛などの願いが叶えられるということもあり、毎年9月第4土曜
日の祭り当日には沿道や広場には多くの人が集まります。

飛騨市公式観光サイト・飛騨の旅 より引用
http://www.hida-kankou.jp/event/16/article/
※PCサイト


,:* 和遊苑 おすすめの一品 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥

【印伝】長財布・二つ折り財布 
http://wayouen.jp/?mode=grp&gid=578426

秋深まる季節、お財布も落ち着いた印伝のお財布に衣替えしてみませんか。
エレガント、スタイリッシュ、キュート。当店でしかお求めになれないデザ
インを豊富に取り揃えております。発売以来、好評をいただいている確かな
品質とデザイン。ぜひ一度ご覧ください。


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

銀座歌舞伎座にて、『鎌倉の文化と技 鎌倉の粋』開催中!

2015年9月1日(火)~2015年9月30日(水)までの1ヶ月間、東京・GINZA KA
BUKIZA 木挽町広場にて、当機構主催の催事『鎌倉の文化と技 鎌倉の粋
(かまくらのすい)』の開催が開催中です。

この催事のテーマとなるのが、「鎌倉の文化と技」。
鎌倉に拠点を置く『KOKOROMI株式会社』プロデュース・共催のもと、鎌倉の
美と伝統に触れ、体感できる催しとなっております。

ぜひ一度お立ち寄りください。

詳細はこちらから↓↓↓
http://www.jtco.or.jp/news/?act=detail&id=95


,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

『風物使』第83号(2015年秋分号)を最後までお読みくださったみなさま、
にありがとうございました。

8月・9月に、ヨーロッパから知人・友人が初めて日本を訪れ、少しの時間で
したが、一緒に東京見物をしたり食事をしたりしました。

お魚が大好きなオランダ人の友人は、毎日スーパーの特売でお刺身やお寿司
を購入。スペイン人の彼女とともに、京都での宿坊体験もとても楽しんだよ
う。イギリス人のカップルは、工事現場で深々とお辞儀をする現場スタッフ
の振る舞いに感動していました。

そしてみな口々に、「また絶対に来たい!」と。「老後は日本に住みたい」
という方まで。外国の方と一緒に日本を見ることで、私たちもいつもとは違
う視点で普段の日本の生活を見ることができます。外国の方向けのツアーに、
一緒に参加してみるのもよいかも知れませんね。


+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

▼配信先の変更・メールマガジンの解除

JTCOサイトからお申し込みいただいた方:
https://www.ssl-im2.com/jtco/magazine/

メルマガ配信サービスからお申し込みいただいた方:
☆まぐまぐ
http://www.mag2.com/m/0001175473.html
☆メルマ!
http://www.melma.com/backnumber_187367/
☆メルモ(携帯用ダイジェスト版)
http://merumo.ne.jp/00581395.html

▼バックナンバーはこちら(PC用)
http://www.jtco.or.jp/pages/magazine.html

▼ご意見ご感想はこちらまで(PC用)
https://www.ssl-im2.com/jtco/inquiry/

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
【発行元】

特定非営利活動法人 日本伝統文化振興機構(JTCO)
〒105-0002 東京都港区愛宕1-3-2-1401
TEL/FAX: 03-3431-5030
Webサイト: http://www.jtco.or.jp/
編集責任者: 小坂 典子

※本メールは「MSゴシック」などの等幅フォントで最適に表示されます。

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

Copyright(C) 特定非営利活動法人 日本伝統文化振興機構(JTCO)
All rights reserved.



2017年母の日特集メルマガ会員募集郷土料理全国伝統工芸品フォトギャラリー掲載協力団体、企業一覧英語翻訳ボランティア募集歴史レポーターボランティア募集歌舞伎座木挽町広場催事出展者募集JTCO@Facebook