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JTCOメルマガ『風物使』

2014年02月10日 配信
「転がす雪が春運ぶ」~ 季節の使い・JTCO『風物使』立春号

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 「転がす雪が春運ぶ」~ 季節の使い・JTCO『風物使』立春号
    vol.64 2014年02月10日発行(旧暦 1月11日・睦月)

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拝啓
全国的に久しぶりの大雪が降った2月上旬、皆さまいかがお過ごしでしょう
か。暦の上ではもう春、寒さがあるうちにたくさん冬の楽しみを味わってお
きましょう。


+‥‥+ 2014年立春号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ……… 転がすのは人の性?『雪だるま』
 ・季節の行事………… 白河だるま市 [福島県白河市]
 ・JTCOからのお知らせ 姫革メガネケース・カードケース販売開始!
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…


【娯楽】転がすのは人の性?『雪だるま』

「君火を焚け よきもの見せん 雪まるげ」(松尾芭蕉)

(訳:雪の中よくお越しくださいました。火を焚いてお茶でも入れてくださ
い。私は雪を丸めてご覧に入れましょう。)

先週は各地で大雪となり、普段雪の少ない地域では慣れない雪に戸惑いなが
らも、ここぞとばかりに雪だるま作りに精を出した人も多かったようです。

雪が降ると雪だるまを作りたくなるのはどうやら古今東西人の性のようで、
オランダ・ハーグ王立図書館にある14世紀の宗教書には、人の形をしてちゃ
んと帽子まで被せてもらった雪だるまが描かれています。外国では「雪男」
「雪人」と呼ばれることが多い雪だるま、日本語ではなぜ「だるま」と言う
のでしょうか?

日本では古くは「日本書紀」に雪遊びの記述が見られ、平安時代の文学には、
門松の起源となった「小松引き」や、雪山が解けてなくなる日を当てる遊び
など、当時の人々が雪と戯れていた様子が伺えます。このころではまだ人の
形をした雪だるまは登場しませんが、やはり雪を転がして丸く固めていく
「雪まろばし」という遊びが『源氏物語』第二十帖「朝顔」に登場します。

「月は隈なくさし出でて、ひとつ色に見え渡されたるに、しをれたる前栽の
蔭心苦しう、遣水もいといたうむせびて、池の氷もえもいはずすごきに、童
女下ろして、雪まろばしせさせたまふ」

(訳:月が隈なく地を照らす一面白銀の景色の中に、雪に萎れた低木の姿が
哀れで、流れの音もたいそう咽び泣く中、池の氷もえも言われず冴え渡って
いる。源氏は童女を庭に下ろして、雪転がしをおさせになる。)

真っ白な庭の景色の中に色とりどりの衵(あこめ)を着た童女たちが雪転が
しに興じる様子を大人たちが愛でる中、童女たちは欲張ってもう転がせない
ほど大きく丸めたとあります。雪の日の興奮が目に浮かぶようですね。

日本で視覚的に確認できる雪だるまが出てくるのは江戸期以降になります。
歌川広景や菊川英山の浮世絵に描かれた雪だるまは、今のような丸い雪の塊
を二つ積み上げたものではなく、雪祭りの雪像のように、まさに達磨さんそ
のものを雪でかたどったものです。目を炭団(たどん、団子状の炭)でつけ、
ひげを墨で描いたといわれる雪だるまはとてもリアルで、本来の達磨さんと
同じように縁起物として魚などのお供えもしていました。「雪だるま」とい
うのは、雪の塊をだるまに見立てたのではなく、正真正銘の達磨さんだった
のです。

明治期の史料では、西洋文化の影響が強くなったと思われる後期になっても、
雪だるまは顔の造作はシンプルになりながらもまだ達磨さんの姿をしていま
す。大正時代になると、子供向けの本の挿絵に帽子とパイプ、ステッキを持
って、そしてなんと足のあるスマートな雪だるまが登場します。それでもこ
の雪像は「雪人」ではなく、「雪だるま」とあるのが面白いところです。

今年の大雪は人々の創作意欲をいたく刺激したらしく、インターネット上で
はとてもユニークな雪だるまがたくさんアップされていました。本来の「雪
だるま」のように、意味や目的があってもなくても、積もる雪で何かを作り
たい、と人々が感じるのは国や時代を問わないようです。雪が降ると生活が
不便になるというところはあるものの、こんな冬の楽しみは、やはりなくて
はならないものですね。


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

白河だるま市
[福島県白河市](2月11日)

江戸時代から続く花市に代わって行われるようになっただるま市で、約700
軒の露天が軒を連ねます。
白河だるまは、松平定信の命で絵師・谷文晁(たにぶんちょう)に描かせた
と伝えられている眉は鶴、髭は亀、耳髭は松と梅、あご髭は竹を表す縁起の
よい「白河鶴亀松竹梅だるま」として有名です。

福島県白河市 白河だるま・だるま市
http://shirakawa315.com/daruma211/


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

姫革メガネケース・カードケース販売開始!

歌舞伎座の店頭販売でご要望の多かったメガネケースと、お財布のスリム化
にうってつけの贅沢なカードケースの販売を開始しました。いずれも機能的
にできており、プレゼントにも最適です。ぜひご利用ください。

オンラインショップ『和遊苑』
http://wayouen.jp/



,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

風物使』第64号(2014年立春号)を最後までお読みくださったみなさま、
誠にありがとうございました。

雪国の方々にとって雪はうらめしいものと聞いたことがありますが、都心で
は交通の混乱はあったものの、多くの都民が久しぶりの雪景色と雪の感触に
心躍ったのではないかと思います。江戸期の江戸では2メートル積もること
も珍しくなかったそうですから、生活への影響は現代の比ではなかったはず
ですが、浮世絵に描かれた江戸っ子たちはとても楽しそうです。やはり雪は
今も昔も冬らしい風情と楽しみを与えてくれるものなのですね。


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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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