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JTCOメルマガ『風物使』

2012年09月28日 配信
「秋風に桔梗揺れる」~ 季節の使い・JTCO『風物使』秋分号

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  「秋風に桔梗揺れる」~ 季節の使い・JTCO『風物使』秋分号
    vol.45 2012年09月28日発行(旧暦 08月12日・葉月)

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拝啓
爽やかな秋風の中に、時として暑さが盛り返す今日この頃、皆さまいかが
お過ごしでしょうか。涼しくなるとともに食欲も盛り返してきて、食べ物
もよりおいしく感じる季節です。収穫の秋に感謝して味わいましょう。


+‥‥+ 2012年秋分号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ……… 吉を呼ぶ神草:『キキョウ』
 ・季節の行事………… 二本松の提灯まつり [福島県二本松市]
 ・JTCOからのお知らせ 全国の伝統文化・伝統工芸続々追加中!
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…


【植物】吉を呼ぶ神草:『キキョウ』

「秋ちかう野はなりにけり白露の おける草葉も色かはりゆく」
(紀友則『古今集』)

(訳:秋の近づく野原では、毎朝白露に濡れる草木(=キキョウ)の色も、
しだいに色あせていく。)

力強いセミの声が聞こえなくなる時期になると、街や野山の草木もしだいに
青々とした夏の色から、黄色味を帯びた秋の色に変わっていきます。秋の七
草に数えられるキキョウの花は、実は6月ごろから咲いていて、秋本番にな
るとその長い花期を終えます。

キキョウは古くから日本に自生している花で、万葉の時代の「朝顔」は、キ
キョウのことであると言われています。平安時代には、「桔梗」という漢字
を当時の読みで「きちかう」と言いました。冒頭の和歌には、初二句の「秋
ちかう野はなりにけり」に「きちかうのはな」という言葉が隠されているの
ですが、手の込んだ言葉遊びで、現代の私たちにはちょっとわからないです
ね。

キキョウは、その漢字が「桔梗=吉更=さらに吉」であることから、吉を呼
ぶ草木として武士たちに尊ばれ、桔梗紋として武家の家紋にもあしらわれる
ようになりました。よく知られているものに明智光秀を輩出した明智氏の桔
梗紋がありますが、明智氏は美濃の土岐氏の一族で、桔梗紋を家紋としてい
る家は土岐氏ゆかりの家系であることが多いのだそうです。キキョウは別名
で「オカトトキ(=岡に咲く神草)」と呼ばれており、トトキが咲くことか
ら土岐の地名が生まれ、土岐氏を名乗る氏族が出るに至りました。15世紀ご
ろに成立した『見聞諸家紋』という家紋集では、土岐氏の家紋として桔梗紋
が記され、「先陣で桔梗の花を冑に挿し、敵を大いに打ち破った」と注があ
り、家紋だけでなく戦場でのお守りとして、キキョウの花が武士たちに勇気
を与えていたことがわかります。

キキョウはその均整の取れた花形と清楚な色で、鑑賞用の花として愛される
だけでなく、根は咳止め、鎮痛、解熱などの作用があり、漢方薬としても利
用されています。そのためなのか、開発のためなのか、かつては日本の野山
にどこにでも見られたキキョウの自生種は、いまや絶滅危惧種に指定される
ほど数が減っています。

「朝顔は朝露負ひて咲くといへど 夕影にこそ咲きまさりけり」
(『万葉集』巻10-2104)

(訳:あさがお(=キキョウ)は朝露を帯びて咲くというけれど、夕映えの
花はさらに美しいものだ。)

朝夕に凛と咲く清楚な姿で、戦場の兵士たちの心を励ましたキキョウの花。
美濃の武士たちにとって、そんな姿が守るべき家のある里の景色を思い起こ
させるものだったのかも知れませんね。そのような風景がまた日本のどこか
で見られることを祈るばかりです。


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……


二本松の提灯まつり
[福島県二本松市](10月4~6日)

今から約360年前(寛永20年<1643>)、丹羽光重公が二本松城主と
して入部し、「良い政治を行うには、領民にまず敬神の心を高揚させるこ
と」と考え、二本松神社をまつり、領民が自由に参拝できるようにし、その
祭礼として始めたのが「二本松のちょうちん祭り」です。

二本松観光協会の案内ページ
http://www.nihonmatsu-kanko.jp/matsuri.html


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……


全国の伝統文化・伝統工芸続々追加中!

9月も全国の伝統工芸・伝統文化がJTCOサイトに続々と追加されています。
初めて知る工芸品やお祭り、郷土芸能もたくさんあると思います。ぜひのぞ
いてみてください。

鍋島緞通
http://www.jtco.or.jp/japanese-crafts/?act=detail&id=182&p=41&c=16

甲州鬼面瓦
http://www.jtco.or.jp/japanese-crafts/?act=detail&id=187&p=19&c=15

みそ五郎まつり
http://www.jtco.or.jp/japanese-culture/?act=detail&id=53&p=0&c=20

熊襲踊り
http://www.jtco.or.jp/japanese-culture/?act=detail&id=55&p=0&c=19

イヨマンテ
http://www.jtco.or.jp/japanese-culture/?act=detail&id=54&p=0&c=20


,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

『風物使』第45号(2012年秋分号)を最後までお読みくださったみなさま、
誠にありがとうございました。

現代で花といえば女性が好むものというイメージが強いですが、日本では長
く男性も花を愛でるものでした。武士たちも猛々しいだけではなく、戦の間
に野山に咲く一輪の花にそっと心を寄せる瞬間があったのかもしれません。
男らしさ、女らしさとは時代や文化によって異なるものです。これから私た
ちは、どんな「らしさ」を作っていくのでしょうか。


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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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