富岡製糸場 世界遺産に推薦
2012/07/13富岡製糸場 世界遺産に推薦
文化審特別委が了承 14年の登録目指す
文化審議会の特別委員会は12日、2014年の世界文化遺産登録を目指す「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)を政府がユネスコに推薦することを了承した。政府は近く関係省庁連絡会議を開いて正式に決定。9月にもユネスコに暫定版の推薦書を、来年の早い段階で正式版を提出する。
来年夏ごろにはユネスコ諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が現地調査を行い、14年の世界遺産委員会で登録の可否が決まる見通し。
富岡製糸場は、日本で初めて西欧から最新の技術を導入して1872年に設立された官営製糸工場。日本の近代化の原動力となった当時の建造物が、状態よく保存されているとして、2007年に登録を目指す国内候補の「暫定リスト」に記載された。
ユネスコが今年から各国の文化遺産推薦を1件に制限したため、推薦に向けた準備が進む「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎県、熊本県)の推薦は見送り、来年度以降の候補とした。
(出典・日本経済新聞 2012/7/13)