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主要製造地域:沖縄県 |
《特徴》
三線は棹(さお)、胴、カラクイ(糸巻き)から成り立ち、棹の形状によって型が決まります。 代表的な7つの型は、それを生み出した琉球王国時代の名工の名前がつけられています。
◎南風原(フェーバル)型
最も古い型とされていて、棹は細めで小ぶりなのが特徴です。野丸(野坂よりも上の、棹の直線部分)と鳩胸の区別がほとんどできません。
◎知念大工(チニンデーク)型
三線主取(サンシンヌシドゥイ)(三線製作者を管轄する役人)に任命された知念の作とされています。天と鳩胸にかすかに稜線があります。
◎久場春殿(クバシュンドゥン)型
三線の中では最も大型です。下方へ近づくにつれて次第に太くなります。胴内部の心の付け根には段が施されています。
◎久葉の骨(クバヌフニー)型
久場春殿(クバシュンドゥン)の作と言われています。横から見るとクバ(ビロウ)の葉柄に似ていることから名付けられました。棹は最も細く、下方へ近づくにつれ太くなります。7型の中で最も小ぶりです。
◎真壁(マカビ)型
最も普及している型で、名工・真壁里之子(マカビサトゥヌシ)の作とされています。琉球王国時代に王家に所有されていた「盛嶋開鐘」という三線に代表されるように、「開鐘」(ケージョー)と呼ばれていた型はこの真壁型を指します。
◎平仲知念(ヒラナカチニン)型
知念大工の系統に属する平仲の作とされています。天の湾曲が大きく、中央と鳩胸の稜線が特徴的です。
◎与那城(ユナグシク)型
名工・真壁里之子(マカビサトゥヌシ)と同時代の与那城の作と伝えられています。棹は厚みがあり、糸蔵は長めで鳩胸も大ぶりな作りです。通称ユナーと呼ばれています。
[国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定)]
提供:沖縄県三線製作事業協同組合 様
三線は棹(さお)、胴、カラクイ(糸巻き)から成り立ち、棹の形状によって型が決まります。 代表的な7つの型は、それを生み出した琉球王国時代の名工の名前がつけられています。
◎南風原(フェーバル)型
最も古い型とされていて、棹は細めで小ぶりなのが特徴です。野丸(野坂よりも上の、棹の直線部分)と鳩胸の区別がほとんどできません。
◎知念大工(チニンデーク)型
三線主取(サンシンヌシドゥイ)(三線製作者を管轄する役人)に任命された知念の作とされています。天と鳩胸にかすかに稜線があります。
◎久場春殿(クバシュンドゥン)型
三線の中では最も大型です。下方へ近づくにつれて次第に太くなります。胴内部の心の付け根には段が施されています。
◎久葉の骨(クバヌフニー)型
久場春殿(クバシュンドゥン)の作と言われています。横から見るとクバ(ビロウ)の葉柄に似ていることから名付けられました。棹は最も細く、下方へ近づくにつれ太くなります。7型の中で最も小ぶりです。
◎真壁(マカビ)型
最も普及している型で、名工・真壁里之子(マカビサトゥヌシ)の作とされています。琉球王国時代に王家に所有されていた「盛嶋開鐘」という三線に代表されるように、「開鐘」(ケージョー)と呼ばれていた型はこの真壁型を指します。
◎平仲知念(ヒラナカチニン)型
知念大工の系統に属する平仲の作とされています。天の湾曲が大きく、中央と鳩胸の稜線が特徴的です。
◎与那城(ユナグシク)型
名工・真壁里之子(マカビサトゥヌシ)と同時代の与那城の作と伝えられています。棹は厚みがあり、糸蔵は長めで鳩胸も大ぶりな作りです。通称ユナーと呼ばれています。
[国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定)]
提供:沖縄県三線製作事業協同組合 様
素材 | 木材、蛇皮 |
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製法・工法 | ◎各部名称
三線各部の名称は、本土の三味線と共通している部分も多くあります。 現在、沖縄名と和名両方が使用されています。 ◎棹(さお)の作成 【1】三線の型を決める 三線には7つの型があり、型に応じて各部位の寸法が異なります。製作する三線の型が決まったら、図面と型紙を使って棹の正しい寸法を木材に書き写していきます。 【2】裁断・ヤスリがけ 裁断した棹を木目に気をつけながら切り出し、ヤスリがけを行います。棹上部の天の部分は、三線の型にも関係する重要な部分です。すべて手作業で仕上げた後はあらゆる角度から入念に確認し、全体的なバランスを整えます。 【3】仕上げヤスリ・塗り 漆を塗り、それを研ぐ作業を3回~10回程度繰り返します。耐久性や柔軟性が高い漆を塗りこむことで見た目が美しく仕上がるだけではなく、乾燥によるひび割れなどを防ぐ効果もあります。 ◎胴の作成 【4】皮を胴の形にする 三線の胴に合わせて蛇皮を切ります。釘で固定しながら胴の木枠に沿って丸みを作り、皮の裏に布テープを張って補強し、締め具に縫い付けます。 【5】胴に皮を張り上げる 皮張りは表と裏の2回に分けて作業していきます。皮の張り方のバランスは職人技が生かされる難しい作業のひとつだと言われています。その後、締め具にくさびを打ち込みます。打ち込む分だけ皮が引っ張られて伸びていくので、張り具合をこれで調整していきます。 ◎調整・完成 【6】各部品を組み立て調整し、仕上げる 棹にカラクイをはめ、棹を胴に差し込みます。この「部当て」と呼ばれる組み立て作業が三線の音色に大きく影響するため、棹と胴の角度を丁寧に調整します。歌口をはめ、胴巻きと糸掛をつけた後にカラクイに絃を巻きつけ、最後に駒を立てたら完成です。 |
歴史 | 沖縄はかつて琉球と呼ばれていました。東シナ海の中心に位置していた琉球列島はその地理的特性を生かし、東アジア周辺の国々と古くから盛んに交易を行っていました。独立国家として栄えていた琉球王国に14世紀末、中国福建の閩江(ビンコウ)下流の住民である閩人(ビンジン)三十六姓によって三線の原型となる三絃(サンスェン)が持ち込まれました。15世紀になると当時の王・尚真(ショウシン)により士族の教養の一つとして奨励されるようになりました。その後琉球から大和(堺)に伝えられ、三味線として普及していったと言われています。
琉球王国は17世紀初頭、三線を宮廷楽器として正式に採用し、歓待などの行事に使用するようになりました。同時に、三線製作者である三線打や、三線打を管轄する役人・三線主取(サンシンヌシドゥイ)などの役職を設けることで、卓越した名工を育て、優れた楽器を生み出してきました。この頃から琉球では組踊(クミウドゥイ)などに代表される歌舞芸能が盛んになり、三線も宮廷音楽における主要な楽器としての地位を確立することになりました。 三線の担い手であった士族たちは、1879年の廃藩置県により、その地位を失うことになりました。地方に下った士族たちから、三線は庶民へと伝わり、やがて村の祭事や村芝居などで用いられるようになり、広く普及していきました。 1945年、激しい沖縄戦により多くの尊い人命と有形無形の文化財が失われました。琉球政府時代の1955年、名器とされていた三線3挺がいち早く特別重要文化財に、1958年までにその他の名器8挺も重要文化財として指定され、1972年の本土復帰に伴い沖縄県指定有形文化財になりました。1995年にはさらに9挺が追加され、現在では20挺の三線が工芸品として指定されています。そして2012年、三線は26番目の沖縄県伝統工芸製品に指定され、2018年11月には国の伝統的工芸品に指定されました。今日三線は、世界遺産に登録された組踊や琉球古典音楽、琉球歌劇や民謡、民俗芸能、ポップスなど様々な音楽シーンで用いられ、その素朴な音色は多くの人々を魅了しています。 |
関連URL | https://okinawa34.jp/ |
◆展示場所
お問い合わせ先
沖縄県三線製作事業協同組合
〒900-0067
沖縄県那覇市安里360-7 和光マンション1階
TEL/FAX:098-884-8288