総数:401件
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主要製造地域:奈良県 |
《特徴》
奈良晒(ならさらし)は、奈良を中心として生産された良質な高級麻織物であり、織り上がった生平(きびら)を、数回の晒し工程を経て真白く晒し上げて仕上げられたものです。
※生平・・・麻を原料として、手積み、手紡糸で糸を作り、昔ながらの手織機で織った生地のこと。
室町時代後期には既に苧麻(※ちょま。麻の種類)を用いた麻織(あさおり)が生産されていたことがわかっており、その質の良さ、純白の美しさから江戸時代には、幕府の御用達品として用いられていました。
また、これまで様々な書籍にも名があがり、なかでも1549年に「多聞院日記」では晒の関係記事が記載されました。
現在、様々な色付けや絵柄などを麻布(まふ)に施すことで、ハンカチや茶巾、のれん、タペストリー、袋小物など幅広く用いられています。
[奈良県指定伝統的工芸品]
提供:岡井麻布商店 様
奈良晒(ならさらし)は、奈良を中心として生産された良質な高級麻織物であり、織り上がった生平(きびら)を、数回の晒し工程を経て真白く晒し上げて仕上げられたものです。
※生平・・・麻を原料として、手積み、手紡糸で糸を作り、昔ながらの手織機で織った生地のこと。
室町時代後期には既に苧麻(※ちょま。麻の種類)を用いた麻織(あさおり)が生産されていたことがわかっており、その質の良さ、純白の美しさから江戸時代には、幕府の御用達品として用いられていました。
また、これまで様々な書籍にも名があがり、なかでも1549年に「多聞院日記」では晒の関係記事が記載されました。
現在、様々な色付けや絵柄などを麻布(まふ)に施すことで、ハンカチや茶巾、のれん、タペストリー、袋小物など幅広く用いられています。
[奈良県指定伝統的工芸品]
提供:岡井麻布商店 様
素材 | 大麻(精麻※せいま)(栃木産) |
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製法・工法 | 奈良晒の生産工程は大きく苧うみ、織布、晒の三工程あります。
【1】苧うみ(おうみ) 大麻(精麻)を紡いで糸にし、撚り(ひねり)をかけて経糸(※たて糸)を作り、これを度数に応じて整経する。 糊づけ、もじり入れ等を行って、機(はた)にかける。 ※整経・・・機にかけた経糸に、文様を織り出す緯糸を織り込みやすくするための工程。 ※もじり入れ・・・経糸が他の経糸と互いにからみあい、織物表面に透けた空隙を生じさせる技法。 【2】織布(しょくふ) へそ巻きした緯糸(※よこ糸)を杼(ひ)に入れ、機にかけた経糸の綾の間に杼を通して織り上げる。 ※へそ巻き・・・へそ巻きは時計回りに巻き取ったものをひっくり返して引き出せば、いったんかかった撚りが元に戻るようになっている。 ※杼・・・機(はた)織りで、よこ糸を巻いた管を入れて、たて糸の中をくぐらせる、小さい舟形の道具。 【3】晒し 織り上がった麻布(※この工程を生平という)を、数回の晒工程を経て真白く晒し上げて仕上げる。 |
歴史 | 奈良晒は、奈良県を中心として生産された麻織物です。
起源については明らかではありませんが、天文18年(1549年)には「多聞院日記」で晒の関係記事が書かれており、室町時代後期には既に苧麻を用いた麻織が社寺の注文により生産されていたことがわかっています。 その後、江戸時代に入り、幕府の御用達品として認められたことで「奈良晒」の名声は全国に広がり、都市の武家や町民を対象とした贅沢品として、夏の衣料や茶巾、武士の裃(※かみしも。武士の礼服)などに用いられていました。 次第に奈良晒の生産は増大し、江戸時代初期には商品生産として奈良晒業が成立し、「麻の最上は南都なり」と称されるほど奈良髄一の産業へと発展しました。 江戸中期には奈良町の住人の9割は何らかの形で奈良晒に関係していたといわれるほど生産拡大していた「奈良晒」ですが、明治維新後は市場の縮小や最大の消費者であった武家の没落などの理由から衰退をたどっていきました。 しかし、その後も奈良晒業を営む者はわずかに残り、美しい伝統を守り続けています。 優良品として全国にその名を知られた奈良晒は、宝暦4年(1754年)刊行の「日本山海名物図会」に下記のような評価を得ています。 「麻の最上は南都也。近国より其品数々出れども、染て色よく、着て身にまとわず、汗をはじく故に世に奈良晒として調宝する也。云々」 |
関連URL | http://mafu-okai.com/ |
◆展示場所
岡井麻布商店
〒630-2163
奈良市中之庄町107番地
TEL:0742-81-0026/FAX:0742-81-0011