総数:401件
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主要製造地域:東京都 |
《特徴》
関西で作られる「固め筆」に対し東京の筆は、江戸時代地方からの参勤交代により日本全国の職人が江戸に集まり、色々な技術・技法が伝えられ、現在の江戸筆「さばき筆」が完成しました。
「固め筆」は、筆先の半分から3分の2を崩して使うのに対し、「さばき筆」は、軸際まで墨をつけて使用するのが特徴です。
一人一人の好み・技術・書き方・字の大きさや字の形(仮名・仮名漢字交じり・楷書・行書・草書など)により、それぞれに最適な筆を現在も作り続けています。
《筆の曲がった状態から元に戻り具合で、下記のような名称があります》
◎兼剛筆
筆の中では、一番硬い筆です。
山馬「ネパールのカモシカの毛」を使用した筆で書道の作品用の筆。
作品書きなどに使われ 特に強い擦れの線を表現するときに使われます。
しかし、現在はワシントン条約で輸入が禁止され本物はほとんど目にすることはありません。
◎兼毛筆
筆の硬さでは、硬いほうに属します。
組み合わせにより、兼剛にもなるしやわらかい筆になります。毛の種類としては、狸・鹿・馬毛の毛を使い筆先の戻りも良く初心者用として使われていました。現在は、国内の狸はど取れなくなり、あまり作られていません。
また、イタチやコリンスキーに馬尾脇などを混ぜ、楷書用など特筆した書道家向けの筆も作られています。
◎純白羊毛筆
中国産の山羊毛と白馬の尾脇の毛を使い、筆先のまとまりと戻りの良い筆で、羊毛と馬毛の配合により硬さが変わる、馬毛が多いほど書道の初心者には向いている筆です。
現在、馬毛は国産のものは殆ど手に入らないので、多くが馬毛を使わずにナイロンの毛を代用して作られています。
また、羊毛の良い毛質の中に少量の尾脇を入れることで使いやすい筆になります。(草書用など)
◎純羊毛筆
中国産の山羊毛を使用した筆です。山羊毛は、毛の生えている部位により、細微光峰・細光峰・粗光峰・細長峰・細直峰・老光峰・白突峰・黄突峰など15種以上に細分化され輸入されます。これらの毛を組み合わせることにより、墨の含みや・かすれ・起筆のかたちに変化をつけます。
純羊毛筆は、長さや筆の太さ・筆先の形状で作品の表現が変わるため、使いこなす技術が必要です。
[ 東京都知事指定伝統工芸品 ]
提供 : 筆工房亀井 様
関西で作られる「固め筆」に対し東京の筆は、江戸時代地方からの参勤交代により日本全国の職人が江戸に集まり、色々な技術・技法が伝えられ、現在の江戸筆「さばき筆」が完成しました。
「固め筆」は、筆先の半分から3分の2を崩して使うのに対し、「さばき筆」は、軸際まで墨をつけて使用するのが特徴です。
一人一人の好み・技術・書き方・字の大きさや字の形(仮名・仮名漢字交じり・楷書・行書・草書など)により、それぞれに最適な筆を現在も作り続けています。
《筆の曲がった状態から元に戻り具合で、下記のような名称があります》
◎兼剛筆
筆の中では、一番硬い筆です。
山馬「ネパールのカモシカの毛」を使用した筆で書道の作品用の筆。
作品書きなどに使われ 特に強い擦れの線を表現するときに使われます。
しかし、現在はワシントン条約で輸入が禁止され本物はほとんど目にすることはありません。
◎兼毛筆
筆の硬さでは、硬いほうに属します。
組み合わせにより、兼剛にもなるしやわらかい筆になります。毛の種類としては、狸・鹿・馬毛の毛を使い筆先の戻りも良く初心者用として使われていました。現在は、国内の狸はど取れなくなり、あまり作られていません。
また、イタチやコリンスキーに馬尾脇などを混ぜ、楷書用など特筆した書道家向けの筆も作られています。
◎純白羊毛筆
中国産の山羊毛と白馬の尾脇の毛を使い、筆先のまとまりと戻りの良い筆で、羊毛と馬毛の配合により硬さが変わる、馬毛が多いほど書道の初心者には向いている筆です。
現在、馬毛は国産のものは殆ど手に入らないので、多くが馬毛を使わずにナイロンの毛を代用して作られています。
また、羊毛の良い毛質の中に少量の尾脇を入れることで使いやすい筆になります。(草書用など)
◎純羊毛筆
中国産の山羊毛を使用した筆です。山羊毛は、毛の生えている部位により、細微光峰・細光峰・粗光峰・細長峰・細直峰・老光峰・白突峰・黄突峰など15種以上に細分化され輸入されます。これらの毛を組み合わせることにより、墨の含みや・かすれ・起筆のかたちに変化をつけます。
純羊毛筆は、長さや筆の太さ・筆先の形状で作品の表現が変わるため、使いこなす技術が必要です。
[ 東京都知事指定伝統工芸品 ]
提供 : 筆工房亀井 様
素材 | 羊毛、山羊毛、馬毛、鹿毛など |
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製法・工法 | 【1】 選別
筆の原料となる毛は、同じ動物の毛でもそれぞれに長さ・毛質などの差があります。 目と手触りを頼りに原毛をより分けていきます。 【2】 煮沸 原毛は動物由来の油分を含んでいるんので 毛に油分が残った状態では水分である墨液がはじかれてしまい、墨持ちが悪くなったり筆先の割れの原因になったりするので、長時間熱湯で煮沸することで毛の中にある油分を溶かし出します。 【3】 乾燥 煮沸した原毛を一度乾燥させます。 【4】 丈分け 必要に応じて大まかな長さ毎に毛を抜き分けます。 【5】 火のし 熱をかけて毛の中にある油分をうきださせると同時に、毛を伸ばします。 【6】 毛揉み 稲の籾殻を燃やした灰を毛にまぶし、布にくるんで揉みます。 【7】 毛揃え 寄せ金・手板を使い、毛先を揃えます。 【8】 さらい 小刀を使い、毛先の切れた毛や縮れ(曲がり)のある毛を取り除きます。 【9】 先出し作り 筆の命毛になる部分を分板の長さにあわせて切ります。 【10】 型作り 先出し作りで長さを決めた命毛に、ノド毛・腰毛・腹毛を組み合わせて筆の型を作り上げます。 【11】 練り混ぜ 型作りしたものを5~6個に分け、均等に混ぜ合わせます。 【12】 さらい (小広げさらい)水分を含んだ状態で、なじみの悪い毛を抜きとります。 【13】 芯立て コマを使い、筆一本分の量に分け、さらになじまない毛を取り除きます。 筆の先がねじれた状態で飛び出してしまう毛(割れの原因となる毛)も取り除きます。 【14】 上毛掛け 芯立てで出来た芯に、化粧毛を外側に薄く一枚巻きつけます。 【15】 尾締め 上毛を掛けた芯の元を麻糸で縛り、熱したコテで焼いた後に、熱いうちに糸を引き絞ります。 【16】 接着 尾締めをした穂首を接着剤で軸に接着します。 【17】 仕上げ 保管と、多少の癖を直すために煮溶かしたふのりを含ませた後、糸で余分なのりを絞り取り、完成です。 |
歴史 | 「筆」は、「日本書紀」の推古天皇の18年(610年)に、高句麗僧曇徴が「紙、墨の製法を招来した」と記されており、一応これが筆墨硯渡来の由来とされています。
また、 筆作りの技術を日本へ持ちこんだのは空海(弘法大師)であったといわれます。 もともと首都のあった京都・奈良から愛知の豊橋・広島の熊野を中心として、筆を作る技術は日本の書法や環境に合わせて発達していきました。 これらの産地に比べると、江戸筆の歴史は浅く、江戸時代が始まってからのことになります。 政治経済の中心地が江戸に変わると、武士や商人が集まってきました。 商いには「読み書き算盤」が欠かせません。 江戸時代中期になると町人の子供たちに「読み書き算盤」を教える寺子屋が爆発的に増え、それに用いられる筆の需要が増してきました。 各地で筆作りの技術を身につけた職人たちが、江戸でこの地にあわせた独自の筆を作り始めたのがきっかけです。 戦後の日本は復興が進み、高度経済成長期を迎えます。 機械化・大量生産・速い流通がもてはやされる社会では、大量生産ができない江戸筆は衰退の色が濃い文化でした。しかし根強いユーザーに支えられ、この時代を乗り切ります。 「書」のプロ・書家のニーズに応えてオリジナリティのある筆を作るようになりました。 経済が安定期に入ると、人々は生活に潤いを求め、趣味の充実を図るようになります。カルチャーセンターや書道教室が 増え始めると、「より上手く・きれいに書きたい」という声が多く聞こえるようになりました。 江戸時代からさまざまな書風を受け入れてきた江戸筆は、その声に応える作り方を編み出して行きます。結果、筆の形・素材・ 大きさの幅は広がり、バラエティに富んだ筆が作られるようになりました。 |
関連URL | http://www.edofude.co.jp/ |
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