総数:399件
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主要製造地域:福井県 |
《特徴》
全国に数多い漆器産地の中でも、「若狭塗」は漆を幾重にも塗り重ねては研ぐという、“研ぎ出し”技法を用いています。
極上漆を十数回塗り、貝殻・卵殻・金箔で模様をつけ、石や炭で研ぎ出し、数か月程を要して作られる若狭塗は、独特の重厚感と風格を持ち、愛蔵家指向の家具、什器として幅広く使われています。
[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定)]
提供 : 若狭工房(御食国若狭おばま食文化館内) 様
全国に数多い漆器産地の中でも、「若狭塗」は漆を幾重にも塗り重ねては研ぐという、“研ぎ出し”技法を用いています。
極上漆を十数回塗り、貝殻・卵殻・金箔で模様をつけ、石や炭で研ぎ出し、数か月程を要して作られる若狭塗は、独特の重厚感と風格を持ち、愛蔵家指向の家具、什器として幅広く使われています。
[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定)]
提供 : 若狭工房(御食国若狭おばま食文化館内) 様
素材 | 漆、トチ、ミズメザクラ、ケヤキ、ヒノキ、ホオ、カツラ、サクラ、シタン、モウソウチク |
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製法・工法 | 【1】 布貼り
製品のゆがみやそりをなくし、継ぎ目を補強して、木地のやせやひび割れを防止します。 【2】 下地付け 生漆と地の粉(粘土を焼いて粉にしたもの)とのりを混ぜたものを全体にむらなくハケで塗り、表面を平らにします。さらに錆漆(さびうるし:生漆に砥の粉をまぜたもの)をヘラで塗ります。 【3】 中塗り 下地付けした後、錆研ぎを行い、砥の粉が模様付けの漆を吸い込むのを止めるために中塗り漆を塗ります 【4】 模様付け 模様は、卵殻・貝殻・松葉・菜種などを用いて、中塗りの上からそれぞれの職人の意匠によって模様を描いてゆきます。 【5】 合塗り 色漆を2色以上塗り重ねる作業で、この合塗りによって若狭塗独特の色彩と艶が生まれます。 【6】 箔置き 合塗りを終えた製品に金箔を置き、独特の優美な輝きを与えます。若狭塗の深みとまろやかさを表現しています。 【7】 塗込み 塗込みは漆を塗り重ねることによって製品に強さを待たせ、研ぎ出しにより多様な模様を浮き上がらせる技法です。 【8】 石研ぎ この工程は荒砥石・中砥石・仕上げ砥石を順に用い、模様が充分に出るまで研ぎます。 【9】 炭研ぎ 石研ぎの後、艶塗り漆やさし漆を塗り、ホオを原料とする荒炭・中炭、さるすべり・ちしゃを原料とする呂色炭(ろいろすみ)を順に用いて細かく丹念に研ぎ、表面を一層なめらかにします。 【10】 磨き 砥の粉と菜種油を混ぜて練った油砥の粉を布でこすりながら磨き、次に生漆を真綿に含ませたもので磨いて、最後に弁柄(べんがら)と菜種油で手のひら、指の腹で丸を描くように丹念に磨き上げます。 |
歴史 | 慶長年間(1596~1614)、小浜の豪商組屋六郎左エ衛門が国外より入手した漆塗盆を藩主酒井忠勝公に献上し、城下の漆塗御用職人松浦三十郎がこれを模して製作したことに始まり、これに改良工夫を重ねて海底の模様を意匠化して菊塵塗を案出、その門人が海辺の貝殻と白砂の美しい景観を表現した磯草塗を創り、万治年間(1658~1660)に、卵殻金銀箔塗押の技法を完成、藩主酒井忠勝公が「若狭塗」と命名して、小浜藩の藩財政の基幹産業として生産を奨励し、保護しました。
このように、歴代藩主の厚い保護に支えられ多くの名工が輩出して菊水塩干などの優美な意匠が生まれました。 万延元年(1860)には、皇女和宮のご降嫁に際して若狭塗のたんすが献上されたと伝えられ、明治に至り廃藩置県後も、若狭の特産品として奨励され最盛期には器物を製造する業者は40軒、従業員数は70人を数えました。 戦後は資材不足や経済的余裕のない消費者の購買力がなく、商品が売れないため、離職、転廃業が相次いで起こり、現在は7軒、27従業者になりました。 昭和30年以降、高度経済成長とともに産地も落ち着き、根強い需要者の購買力に支えられ、小浜市の特産品として脚光を浴びはじめ、昭和53年2月6日に通商産業大臣より伝統的工芸品の指定を受けました。 |
関連URL | http://www1.city.obama.fukui.jp/obm/mermaid/ |
◆展示場所
若狭工房
〒917-0081 福井県小浜市川崎3丁目4番
TEL : 0770-53-1000 / FAX : 0770-53-1036
◆イベント開催
若狭工房(御食国若狭おばま食文化館内)
各種イベントが掲載されております。