総数:401件
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主要製造地域:山形県 |
《特徴》
山野にする草木の繊維を使った織物は、縄文や弥生時代から日本各地で作られてきましたが、関川のしな織りの発祥ははっきりしていません。
ただ、沖縄の芭蕉布、静岡の葛布とともに、しな織りが「三大古代織」に数えられていること、そして村の家々に残された織機が中国から伝来した時代のはたおり機と変わらないことなどから、相当古い起源であることが推測されています。
[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定) ]
提供 : >関川しな織協同組合様(写真・工程) 、山形県 工業振興課様(特徴・歴史)
山野にする草木の繊維を使った織物は、縄文や弥生時代から日本各地で作られてきましたが、関川のしな織りの発祥ははっきりしていません。
ただ、沖縄の芭蕉布、静岡の葛布とともに、しな織りが「三大古代織」に数えられていること、そして村の家々に残された織機が中国から伝来した時代のはたおり機と変わらないことなどから、相当古い起源であることが推測されています。
[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定) ]
提供 : >関川しな織協同組合様(写真・工程) 、山形県 工業振興課様(特徴・歴史)
素材 | シナノキ、オオバボダイジュ又はノジリボダイジュの樹皮 |
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製法・工法 | 【1】 皮を剥ぐ
6月の中旬から下旬に、木を切り倒し、枝を落として樹皮を剥ぎ、つぎに表皮を剥ぎます。 【2】 乾燥 日光にあて充分に乾燥し、「しな煮」まで屋根裏部屋などにしまっておきます。 【3】 水につける 「しな煮」の2日ぐらい前に家の前の池につけておきます。 【4】 まく 水に浸しておいた皮を取り出し、釜に入れる大きさにぐるぐるまいて十文字にゆわえます。 【5】 しな煮 あか土で作ったかまどに大釜をのせ、巻いた皮と、木炭、ソーダ、水を入れて約10~12時間煮ます。 【6】 へぐれたてる 釜から出してサッと水洗いし、両手でもみほぐし、1枚1枚層ごとにはがしていきます。 【7】 しなこき 川に持って行き、流れの方向に何回となくこいていきます。 右手に石を持つ人や、竹棒を持つ人がいます。 こくことにより、繊維だけが残り、幅広い一枚ものでやわらかいものになります。 【8】 漬ける カセにした「しな」を大きな桶にいれ、こぬかと水で2昼夜漬け込み、川できれいに水洗いします。 【9】 乾燥する 「しなさき」まで保存しておくために、軒先などにつるして完全に乾燥させます。 【10】 しなさき 「しな」を水でサッとぬらして、指をたくみに操って、幅広いしなを細かく裂き、糸のようにします。 裂き終わると、一束ずつに束ねてまた乾燥させておきます。 【11】 しなうみ しな糸をつないでいくのに、糸のつなぎ目に爪で穴をあけ、小さい輪を作り、次のしな糸をさしいれ、よりこんで長い糸にかえていきます。 【12】 へそかき 「しなより」を容易にするために、うみ終わったしな糸は「おほけ」にたまったものをそのままひっくり返し、「へそかき」をします。 中に親指を入れながら、図のような形に巻いていきます。 【13】 しなより 乾燥するとささくれるので、「へそ」を充分にぬらして糸よりをします。 【14】 わくうつし 「うったて」という台に木枠を乗せ、手回しで「つむだま」から糸をうつしていきます。 【15】 整経 「へば」(整径台)に糸を引っ掛けて行くのに歩く回数を少なくするため木枠を10個以上常備し、穴のあいた板に糸を通し、上下往復して一つ幾分の縦糸をかけていきます。 【16】 「ちきり」にまく 間に「はたくさ」をはさみながら、はた織り機の心棒「ちきり」に巻いていきます。 【17】 そうこう通し 【18】 おさ通し おりつけ布に結びます。 【19】 くだ巻き 横糸を「くだ」に巻き、「ひ」に通します。 【20】 はたおり 昔から織られている「いざり機」や、改良された「高はた」で織られています。 |
歴史 | かつて関川ではどの家庭でも、春から初秋の農作業の合間にシナノキの皮を採って準備し、雪が降ると女性たちがしな織りをしました。
翌春に仕上がった「しな布」は、家庭用に利用したり、買い付け業者(荒物屋)に販売して副収入源にしていました。 昭和40(1965)年代に入ると、化学繊維製品の流通とともに「しな布」の需要も減ります。 危機感を感じた村人と業者は、連携してしな布を民芸品に加工して販売することを始めました。 従来どおり原料の採取から織りまでを各家で行い、加工と販売を業者がするという方法です。 こうして関川のしな織りは、転換期を乗り越えることができました。 |
◆展示場所
関川しな織の里
〒999-7315 山形県鶴岡市関川222
TEL : 0235-47-2502 / FAX : 0235-47-2333
※正午から13:00の間に見学希望の方はお電話でご予約ください。