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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


都道府県

総数:400件

伝統工芸品鹿児島県

鹿児島県
工芸品の分類 仏壇・仏具
工芸品名 川辺仏壇

主要製造地域:鹿児島県




《特徴》
成立した年代は遠く、鎌倉時代中期、弘長四年(西暦1264年)の作といわれ、この年は夜空に巨大な彗星が出現し、世人を驚かせたことが文献によって確認されています。
磨崖仏にはほかにも、10m30cmもの大きさの大五輪塔(世界最大級)、宝筐(ほうぎょう)印塔、板碑などが刻まれ、平安末期から明治時代にいたるまでの川辺の地の信仰心の篤さを物語ります。

[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定) ]
提供 : 鹿児島県川辺仏壇協同組合 様

素材 杉・ヒバ・ホオノキ
製法・工法 【1】 木地
杉・ヒバ・ホオノキなどの素材を使って本体の木地を作ります。
道具、工具を使いながらも最後の調整はやはり手作業です。

【2】 彫刻
木の中からかたちが現れてきます。
あとで、塗って箔を押すので、その分だけ深く削るとか。
良く研いで調整しておきます。

【3】 宮殿
小さな、升目で作られた格子を組み上げて宮殿が造られます。
川辺仏壇の場合、竹の串を外すと分解できるのが特徴です。

【4】 金具
とんとんと小気味良く、かなづちの音が響きます。
銅版の上にタガネを当て、文様を打ち出します。

【5】 蒔絵
漆を塗った上に、うるしで下絵を描き、金粉・青貝などで仕上げます。
漆の乾燥状態を見ながら、金粉を蒔く時期が微妙だそうです。

【6】 塗り
良質の天然の漆を使い、ゴミが入らぬように塗っていきます。
漆を塗る刷毛は女性の髪の毛で出来ているとか。

【7】 仕上げ
金箔を貼り、部材がそろったら組み立てです。
キズをつけないように慎重に組み立てがおこなわれます。
歴史 お仏壇に関するもので現存するのは、延元元年9月6日(西暦1336年)と記された漆塗りの位牌があります。
薩摩地方は島津藩主による一向宗の禁制(西暦1597年)と明治初期の廃仏毀釈により、多くの仏像・仏壇が失われた経緯がありますが、それでもなお信仰は根強く残り、それがいわゆる隠れ念仏のかたちをとり、見かけはタンスで扉を開くと金色さんぜんとした仏壇が内包されたものが作られました(東本願寺鹿児島別院に保存)。

鹿児島では洞窟のことをガマと言い、今でも川辺仏壇のガマ型にはその要素が色濃く残っていると言われます。

近年になって、信教の自由が許されると(明治9年9月)、この地でも公然と仏壇製作が始められ(池田某)今日の川辺仏壇の基礎となりました。
その後、仏壇産業の隆盛と、他産地への研鑽のための交流と修行がますます盛んになり、今日に至ります。
関連URL http://www.kawanabe-butudan.or.jp/

◆展示場所
鹿児島県川辺仏壇協同組合
〒897-0215 鹿児島県南九州市川辺町平山
 TEL : 0993-56-0240 / FAX : 0993-56-5963



南薩地域地場産業振興センター
 〒898-0001 鹿児島県枕崎市松之尾町37-1
 TEL : 0993-72-3133 / FAX : 0993-72-9715

◆イベント開催
川辺磨崖仏まつり
 古仏壇供養祭開催が行われます。
 〒897-0202 鹿児島県南九州市川辺町清水3882 (岩屋公園内)
 TEL : 0993-56-0240
 開催時期 : 毎年11月