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主要製造地域:岡山県 |
《特徴》
江戸時代に武士の内職として作られ始めた撫川(なつかわ)うちわの特徴は、なんといっても「歌継ぎ」と「透かし」の2つの技法にあります。
ふっくらとしたお多福型のうちわ上部に描かれた雲形の模様をよく見ると、模様の中に俳句が読み取れます。これが「歌継ぎ」の技法で、一筆書きで表現された歌は、縁に優しくたなびき、なんとも涼し気。その句に呼応するように、キキョウの句ならキキョウを、蛍の句なら蛍をと、花鳥風月の絵柄が、うちわを艶やかに彩ります。
明かりにかざすと、絵柄と俳句が鮮明に浮き出てくる、美しい仕掛け「透かし」は、職人が自ら染め、ミリ単位の細工を施した3枚の和紙を寸分の狂いなく張っていくことで生まれます。花鳥風月の絵柄をデッサン・彩色したり、歌継ぎの文字や、透かしを強調したい場所を切り抜いたり。普段は絵柄が控えめに見える撫川うちわですが、光にかざすと一気に鮮やかな透かし模様が浮かび上がり、見る人の心を捉えます。
さらに、作り手の骨組みへの繊細なこだわりが、あおいだ時に心地よい風を生み出します。骨組みとなる竹には、足守川周辺で3年以上育った「女竹(めだけ)」と呼ばれる、すらりと細いねばりのある竹だけが使われ、真っすぐな竹を選りすぐり、4等分、8等分、16等分・・・と、64等分まで指の感覚だけを頼りに厚みがすべて均等になるよう竹を割いてゆきます。一本の失敗も許されない繊細な手作業。いくら真っすぐな竹を選んでいても、湿度や残量水分の関係で製作途中に竹が曲がることもあり、完成するのは200本作成されたうちの約7割ともいわれています。
ほどよくしなり、優しい風をつくる。手に持った時にしっくりとなじみ、見た目にも美しいうちわ。
精緻な職人技が、350年前から変わらない優しく風雅な涼を運んでくれます。
[岡山県指定郷土伝統的工芸品]
画像提供:岡山県産業労働部マーケティング推進室 様
江戸時代に武士の内職として作られ始めた撫川(なつかわ)うちわの特徴は、なんといっても「歌継ぎ」と「透かし」の2つの技法にあります。
ふっくらとしたお多福型のうちわ上部に描かれた雲形の模様をよく見ると、模様の中に俳句が読み取れます。これが「歌継ぎ」の技法で、一筆書きで表現された歌は、縁に優しくたなびき、なんとも涼し気。その句に呼応するように、キキョウの句ならキキョウを、蛍の句なら蛍をと、花鳥風月の絵柄が、うちわを艶やかに彩ります。
明かりにかざすと、絵柄と俳句が鮮明に浮き出てくる、美しい仕掛け「透かし」は、職人が自ら染め、ミリ単位の細工を施した3枚の和紙を寸分の狂いなく張っていくことで生まれます。花鳥風月の絵柄をデッサン・彩色したり、歌継ぎの文字や、透かしを強調したい場所を切り抜いたり。普段は絵柄が控えめに見える撫川うちわですが、光にかざすと一気に鮮やかな透かし模様が浮かび上がり、見る人の心を捉えます。
さらに、作り手の骨組みへの繊細なこだわりが、あおいだ時に心地よい風を生み出します。骨組みとなる竹には、足守川周辺で3年以上育った「女竹(めだけ)」と呼ばれる、すらりと細いねばりのある竹だけが使われ、真っすぐな竹を選りすぐり、4等分、8等分、16等分・・・と、64等分まで指の感覚だけを頼りに厚みがすべて均等になるよう竹を割いてゆきます。一本の失敗も許されない繊細な手作業。いくら真っすぐな竹を選んでいても、湿度や残量水分の関係で製作途中に竹が曲がることもあり、完成するのは200本作成されたうちの約7割ともいわれています。
ほどよくしなり、優しい風をつくる。手に持った時にしっくりとなじみ、見た目にも美しいうちわ。
精緻な職人技が、350年前から変わらない優しく風雅な涼を運んでくれます。
[岡山県指定郷土伝統的工芸品]
画像提供:岡山県産業労働部マーケティング推進室 様
素材 | 和紙・竹・絹 |
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製法・工法 | ◎骨作り
【1】竹材切断 切り出した女竹を、丸いまま、うちわの寸法に合わせた長さに切る。 【2】竹割り 骨になる部分の竹を、手で細く64本に割る 【3】竹削り 骨の厚さを揃えるため、台の上で削る 【4】横手 真竹を割って削り、うちわの柄に穴をあけて入れ、固定する 【5】編む 骨を糸で編んでいく 【6】つばぜめ 骨の要(かなめ)部分の弾力を弱めるため、台の上に載せ、刀のつばでしっかり押さえつける 【7】糊入れ 【8】乾燥~修正 ◎地紙すかし作り 【1】花鳥風景をスケッチして彩色し、原図をつくる 【2】原図のポイントとなる部分を切り抜き、色紙を裏から貼ってすかし絵にする ◎地紙歌つぎ 【1】和紙に筆で俳句を書き下絵とする。このとき、字が全部つながるようにする。 【2】灰色に染めた和紙と、地紙をそれぞれ文字の片側に沿って切り抜く 【3】灰色紙と地紙を文字の部分で貼り合わせると、紙が重なり合って俳句が浮き出てくる ◎紙貼り 【1】紙に糊を付け、着色した和紙で作った草花の葉や茎などを配置する 【2】紙と骨を貼り合わせ、骨の間隔を修正する 【3】よく乾いたら、うちわの型紙を置いて輪郭を取り、はさみで型どおりに切る 【4】へらで骨と骨の間をしごき、骨を浮き出させる ◎仕上げ 【1】紫色に染めて裏打ちをした絹を小さく切って、縁や要に貼る |
歴史 | 撫川うちわの始まりは、江戸時代までさかのぼります。
元禄12(1699)年、備前国(現在の岡山市)の庭瀬城に入城した板倉家は、もともと三河(現在の愛知県)の大名でした。 板倉家は、4代将軍・徳川家綱に献上するほどの精巧なうちわの技術を有しており、それが庭瀬に伝来。最初は板倉藩士が内職として作っていたものでしたが、庭瀬城に隣接する撫川にも技術が伝わり製作されるようになりました。 藩内を流れる足守川の岸辺に、うちわの骨に使用される女竹が群生していたことから、さらにうちわ作りが盛んになっていきました。 江戸後期には、参勤交代のみやげものとして広まり、「撫川うちわ」として天下に名をとどろかすまでになっていったのです。 明治期に入ると産業化に押され衰退し、戦後には一時消滅しましたが坂野定香・次香親子の手により復活。現在は、保存会「三杉堂」が技を受け継ぎ、撫川うちわを今に伝えています。 |
関連URL | http://catalog.okayamakan.or.jp/made/001/ |
◆展示場所
晴れの国おかやま館
〒700-0822 岡山県岡山市北区表町1丁目1-22
TEL:086-234-2270 FAX:086-234-0755
営業時間:10:00~18:00
定休日:毎週火曜日(祝日は営業)
◎岡山電気軌道東山本線 城下駅下車徒歩1分