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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:401件


都道府県

総数:401件

伝統工芸品宮崎県

宮崎県
工芸品の分類 織物
工芸品名 綾の手紬

主要製造地域:宮崎県




《特徴》
「綾の手紬」は、繭からの糸紡ぎから染色、織りまですべての工程を昔ながらの手作業で行われています。

日本の絹の原種「小石丸」や室町時代に確立した「天然灰汁発酵建て技法による藍染め」、古代の紫「大和貝紫染め」、糸を浮かせて模様を織り成す「花織」などの伝統的な技法がふんだんに用いられています。

機械織りでは出せない色調の美しさと絹の持つ光沢、型くずれすることのない強靱さや着心地の良さが特徴です。

[ 宮崎県指定伝統的工芸品 ]
提供 : 日本工芸継承協議会 様、綾の手紬染織工房 様

素材
製法・工法 【綾の手紬/着物作りの工程】

【1】 稚蚕飼育
「綾の手紬」はその織物に使用される糸から手作りです。糸を作る「繭」を採取するために必要な蚕の飼育から行っています。蚕の卵から、虫を孵化させ、エサをやって育てます。

【2】 糸取り(座繰り)
育てた蚕から繭を採取し、糸にします。繭を煮て、適当な太さになるように一定の粒数に保ちながら、引いていきます。熟練を要する仕事です。

【3】 染め
藍染め、貝紫染めなど、さまざまな技法で染色をしています。細い糸をからまないように、切らないように、ムラにならないように、そして思い通りの色に染め上げていきます。

【4】 糸繰り
整経や織りの準備として、綛状の糸を、枠に巻き取っていきます。

【5】 整経
枠に巻き取られた糸を、引きそろえていきます。糸の長さ、本数、順番をそろえる作業で、経糸にも緯糸にもこの作業があります。

【6】 染め
絣の糸も合わせて、もう一度染めます。絣糸は絡みやすく、ムラになりやすいので、注意が必要です。

【7】 絣解き
括りをほどきます。

【8】 糊付け
織りなどの作業がしやすいように糸に強度を持たせるために、糸に糊を付けます。糊は経糸と緯糸で、海草のふのりとでんぷんを使い分けます。

【9】 綜絖(そうこう)通し、筬(おさ)通し
機に掛ける前に、綜絖と筬に通します。1400本の糸を、間違えずに組織図通りに通します。

【10】 織り
綾つむぎの織りは、沖縄の伝統を引き継いでいます。沖縄伝統の花織りや絣の技法で織られます。着物の製作における、花形の作業です。

【11】 完成(検査・湯のし)
折りあがった反物を、高倍率のルーペを使い傷などがないか丹念にチェックします。検査に通った反物は、絹が傷まないぎりぎりの高温のお湯にくぐらせて糊を落とし、反物を幅出しして、風合いよく仕上げます。
歴史 「綾の手紬」は、1966年に秋山眞和により宮崎県東諸県郡綾町で創製された織物です。

そのルーツは沖縄で、大正時代、沖縄にて秋山眞和の父である秋山常磐が染織業を営んでいましたが、戦争により沖縄の工場をすべて失ってしまい、その後の1951年に、宮崎で再出発をはたしました。

そして、秋山眞和が染織業を引継ぎ、 宮崎県東諸県郡綾町に工房を創設し、綾の手紬が誕生しました。秋山眞和が主宰する綾の手紬染織工房では、大和貝紫という染料の復元をさせるなど様々な取り組みが行われています。
関連URL http://www.ayasilk.com/

◆展示場所
綾の手紬染織工房
染めや絣括りなどの作業を見学できます。
 〒880-1302 宮崎県東諸県郡綾町北俣梅ヶ谷4186
 TEL : 0985-77-0156 / FAX : 0985-77-2577
 営業時間 : 9:00~17:00
 休日 : 土日祝、年末年始
 工房見学・染色体験は平日のみ



中央ギャラリー綾紬
国の現代の名工である秋山眞和のギャラリーです。
 〒800-1303 宮崎県東諸県郡綾町大字南俣500-2
 TEL&FAX : 0985-77-1841
 営業時間 : 10:00~17:00
 休日 : 年末年始