総数:399件
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主要製造地域:静岡県 |
《特徴》
泉都として全国的に有名な熱海には、伝統に培われた工芸品「熱海楠細工」があります。
伊豆周辺で豊富に生育している楠を素材に、天然漆で仕上げられる楠細工は、木目の美しさ、防虫効果、香りなどが特徴です。
加工にかかる際は木目と目的に応じた適性を見極めながら材料の選定は慎重に行います。
板と板を接合する天秤ほぞ(三角ほぞ)は反りやすい楠をしっかり固定するために使われる伝統的な技法です。機械加工ができないため最近はあまり見かけなくなりました。
木の表面をサンドペーパーで強く磨くと、表面の細胞は荒れ、細かい溝目を作り、美しいはずの木肌は輝きを失ってしまいます。また、楠は節が多く木交走錯木理※という構造を持ち、逆目がたちやすいため、通常の2枚刃鉋では表面が仕上がりにくいので、木地職人は仕上げに欠かせない一枚カンナを自ら作り使います。このカンナは一枚刃で刃口の部分と刃の間に髪の毛が通るくらいのすき間しか空いていません。この精巧なカンナで木肌を滑らかに仕上げていきます。
※木交走錯木理(もっこうそうさくもくり)・・・樹の軸、もしくは材の軸方向に平行でない木理(木目)のこと。
接着剤には、漆となじみもよく、堅牢性にすぐれている膠(にかわ)を用います。これは通常の使用に耐えられる強度と、熱に溶けて元に戻る可逆性を兼ね備えており、分解修理を可能にしています。
塗装には木目が活きるように天然漆を直接たっぷりと塗り込むのが特徴で、漆の材料を節約するための下塗りなどは行いません。生一本と呼ばれる塗り方です。
楠細工は、防虫・抗菌効果に優れているため大切な衣類や書物の保存に最適で、楠の甘く涼しげな香りは、使う人の心を癒します。
[ 静岡県郷土民芸品 ]
提供 : 熱海楠家具工芸組合 様
泉都として全国的に有名な熱海には、伝統に培われた工芸品「熱海楠細工」があります。
伊豆周辺で豊富に生育している楠を素材に、天然漆で仕上げられる楠細工は、木目の美しさ、防虫効果、香りなどが特徴です。
加工にかかる際は木目と目的に応じた適性を見極めながら材料の選定は慎重に行います。
板と板を接合する天秤ほぞ(三角ほぞ)は反りやすい楠をしっかり固定するために使われる伝統的な技法です。機械加工ができないため最近はあまり見かけなくなりました。
木の表面をサンドペーパーで強く磨くと、表面の細胞は荒れ、細かい溝目を作り、美しいはずの木肌は輝きを失ってしまいます。また、楠は節が多く木交走錯木理※という構造を持ち、逆目がたちやすいため、通常の2枚刃鉋では表面が仕上がりにくいので、木地職人は仕上げに欠かせない一枚カンナを自ら作り使います。このカンナは一枚刃で刃口の部分と刃の間に髪の毛が通るくらいのすき間しか空いていません。この精巧なカンナで木肌を滑らかに仕上げていきます。
※木交走錯木理(もっこうそうさくもくり)・・・樹の軸、もしくは材の軸方向に平行でない木理(木目)のこと。
接着剤には、漆となじみもよく、堅牢性にすぐれている膠(にかわ)を用います。これは通常の使用に耐えられる強度と、熱に溶けて元に戻る可逆性を兼ね備えており、分解修理を可能にしています。
塗装には木目が活きるように天然漆を直接たっぷりと塗り込むのが特徴で、漆の材料を節約するための下塗りなどは行いません。生一本と呼ばれる塗り方です。
楠細工は、防虫・抗菌効果に優れているため大切な衣類や書物の保存に最適で、楠の甘く涼しげな香りは、使う人の心を癒します。
[ 静岡県郷土民芸品 ]
提供 : 熱海楠家具工芸組合 様
素材 | 楠 |
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製法・工法 | 【1】 伐採・丸太乾燥
原木のまま1年以上乾燥させます。 【2】 製材・乾燥 板に挽いてから更に3年以上桟積乾燥をします。 【3】 木取り 材木を見て、使用箇所の適材適所を決め、切り出します。 【4】 小穴堀・内ホゾ・天秤ホゾ加工・天秤け引き・胴突き加工 材と材を組み合わせるのにネジや釘を用いず、材同士で組み合わせるために、様々な仕口※に加工します。 ※仕口(しぐち、またはしくち)・・・柱や梁、桁など、2つ以上の構造部材を組み合わせ、接合する方法。または、その接合部。 【5】 組立 正確に加工された部材を膠(にかわ)を塗りながらはめ込み組上げます。 【6】 仕上げ削り 膠が固まったら水引を行い板の表面を整えてから削り仕上げを行います。荒~中仕口2枚刃仕上げ、1枚刃仕上げと鉋を替えながら仕上げます。 【7】 引き出し仕込み・前版制作・完成 引き出しや扉を隙間の無いように仕込みます。 |
歴史 | 楠は高さ30メートルまでになる常緑の高木で、木材はやや軽柔から中庸です。耐久性、耐害虫性が強く、天井材・床材・寺社建築・家具・器具・楽器・彫刻などに使われています。
もともと、伊豆には楠が豊富に自生していましたが、天保8年、大きな台風によって熱海不動沢で楠の巨木が倒れ、村人が、農漁業のかたわら、その楠で日用品を作ったことから、用材として楠が使われるようになったといわれています。 それまでは欅の挽き物の盆などが盛んでしたが、温泉湯治客の間で楠の工芸品が評判となり、しだいに大きな箪笥から煙草盆などの小物まで作られるようになりました。 明治、大正、昭和と観光産業の発展とともに、一時は35軒の事業所で楠の工芸品が作られ、江戸の指物の流れを汲む確かな技術と漆の美しさなどから、海外へ輸出していた時期もありました。 【地域性による、箪笥のデザインの違い】 松本民芸家具や岩谷堂箪笥のように、地方の家具は大きな家屋に置かれ太く厚い材を分段に使い、金物も鉄で重い物が多様されます。 それに比べ、江戸指物に代表されるように 都市部では家屋が狭く火事も多かったため、家具も軽く薄い材で小ぶりに作り金物も真鍮で華奢に製作されます。 熱海楠細工は当時御用邸が熱海にあり 宮家や政府要人,財界、文豪などが集まっていたため江戸指物の職人が熱海に仕事を求めて移り住んだので 地方都市ではあるものの、江戸と同じ文化が残ったようです。 |
◆展示場所
楠家具工芸組合 楠家具製作所(内)
〒419-0101 静岡県田方郡函南町桑原1300-269
TEL&FAX : 055-974-3731
営業時間 : 9:00~17:00 ※但し納品などで不在の場合がありますので 事前にご一報下さい。
休館日 : 日曜、祝日、年末年始、お盆
(予約をいただければ休日も対応可能です)