総数:401件
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主要製造地域:静岡県 |
《特徴》
黒松という木は木目が美しい木材ですが、木によって堅さが異なり、木目も複雑な 上、始末に悪い松やに(脂分)が非常に多いため、細工するのに非常に手間がかかり、 製品として作り上げるためには独特の技術が必要とされます。
そんな黒松のなかでも 特に脂分の多い部分を使うことで、作品に透明観を生かすとともに、木目の美しさ が強調されます。
全国でも黒松だけを指物として加工している工芸品は珍しく、下田 脂松細工しかありません。
また、細工に耐えうる良質の黒松が年々少なくなり、材料の面からも下田脂松細工は貴重なものと言えます。
[ 静岡県知事指定郷土工芸品 ]
提供 : 下田脂松細工 嶋崎繁明 様
黒松という木は木目が美しい木材ですが、木によって堅さが異なり、木目も複雑な 上、始末に悪い松やに(脂分)が非常に多いため、細工するのに非常に手間がかかり、 製品として作り上げるためには独特の技術が必要とされます。
そんな黒松のなかでも 特に脂分の多い部分を使うことで、作品に透明観を生かすとともに、木目の美しさ が強調されます。
全国でも黒松だけを指物として加工している工芸品は珍しく、下田 脂松細工しかありません。
また、細工に耐えうる良質の黒松が年々少なくなり、材料の面からも下田脂松細工は貴重なものと言えます。
[ 静岡県知事指定郷土工芸品 ]
提供 : 下田脂松細工 嶋崎繁明 様
素材 | 黒松 |
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製法・工法 | 【1】 乾燥
積み上げて、日陰で3年間自然乾燥させる。 【2】 木取り 材料に必要な大きさに切る。 【3】 乾燥 こぐちに紙をはって3~4か月乾燥させる。 【4】 削り 必要な厚さにするため、カンナで削る。 【5】 荒彫り のみで内側を彫っていく。 【6】 底仕上げ のみで底を平らに仕上げる。 【7】 縁の型取り のみで底の横の木を削る。 【8】 磨き 砥草を木にはり、内側を磨く。 【9】 外仕上げ 小カンナで製品の横を丸めていく。 【10】 磨き 外側を木賊(トクサ)を木にはり磨く。 【11】 塗り 塗料をタンポにつけ、1回ごとによく乾燥させ、6、7回繰り返す。 |
歴史 | 下田は南伊豆の温泉地であり、また日本の夜明けを告げる桧舞台となった 歴史の町でもあります。黒船来航以前から、下田港は関西と江戸を結ぶ 中間港として栄え、船頭歌にも「伊豆の下田に長居はおよし、縞の財布が 軽くなる」と歌われています。
港を中心に発展した下田ですが、山林資源は豊かで天城山系から切り出される材には良質なものが多く、建築・建具・家具指物用材として昔から幅広く珍重 されてきました。伊豆の指物師達はこれらの用材でものづくりをする一方、島桑 として知られる三宅・御蔵島材も加工し、桐材は会津産のものを用いていました。 このものづくりに携わってきた職人達の多くは天保の頃(1830~1843)、下田にあった加賀屋から出ているといわれます。加賀屋はたくさんの職人を抱え、家具 や建具を製造し、優秀な指物師を育て、世に送り出したそうです。これらの指物師の中には東京に出て修行し、江戸指物の伝統技術を習得した者もいます。 下田脂松細工は、江戸時代の下田、加賀屋から出た職人たちの優秀な技術と伊豆の山中から切り出された黒松を生かし硯箱や 銘々皿、静岡県から依頼され天皇皇后 両陛下に献上された小抽出など、上品な指物細工として、後世に受け継がれています。 下田脂松細工は南伊豆・下田の産業史の中で伝統の美を伝えながら脈々と現在も 息衝いています。 |
◆展示場所
しまざき
〒415-0038 静岡県下田市大賀茂1057-2
TEL : 0558-22-6689 / FAX : 0558-22-7489
営業時間 : 9:00~17:00
休業日 : 無休
駐車場 : あり(無料)
アクセス : 伊豆急行伊豆急下田駅から東海バス大賀茂堀切行で15分、堀切下車、徒歩3分