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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
龍ケ崎の撞舞 | 郷土芸能・民俗芸能 カテゴリ

総数:128件

伝統文化

龍ケ崎の撞舞
伝統文化の分類 郷土芸能・民俗芸能
文化名 龍ケ崎の撞舞



龍ケ崎の撞舞《特徴》
龍ケ崎の撞舞は、笛や太鼓の囃子に合わせて、舞男が高さ14メートルの撞柱に上ります。柱の頂上はサンダワラを120枚重ねて作られ白い布で覆った円座があり、そこで舞男は、東西南北に向かって弓を引き矢を放ちます。続いて、逆立ちや仰向けになり、柱に張った網の上で、両手を広げて滑空や大車輪等の妙技の限りを尽くし、網をよじ上り再び柱に移って柱を下りて舞は終了します。

「撞舞(つくまい)」とは、中国から奈良時代に伝わった散楽(軽業・奇術・滑稽物真似に音楽をあわせた芸能)が神前で行われる芸能となり、時代と共に地方に伝えられ、庶民生活と密着し変化したものと考えられます。龍ケ崎の場合は、水田地帯であり人々の雨ごいや五穀豊穣等の願が付け加えられ、現在のものになったと考えられています。

起源については定かではありませんが、古い資料には寛政4年(1792)の『天王社祭礼式記帳』の中に「上町半助」という舞男の装飾に関する記載があるほか、舞男が被った古い面に、「天王町安政2年(1855)乙卯6月吉日 上辻中下組」と記された2点があります。

また、この祭の主役である舞男の衣装も特徴的です。
緑色の唐草模様の衣装である筒袖襦袢(つつそでじゅばん)に裁着袴(たっつけばかま)、雨蛙の面を頭にかぶり、赤い布を顔の前に垂らし、頭の後ろには色とりどりの紙を張り付けた、鱗に見立てた白い布を乗らせます。

なぜ、雨蛙かというと、この地に伝わる『雨蛙のフク伝説』と関係があると考えられています。「フクは昔、龍ケ崎に住んでいて洪水のときには水をのみ込み、日照りの時には水を吐き出して雨を降らせ、龍ヶ崎の農民を助けた」と、いう巨大なカエル伝説です。撞舞は、龍の背中をカエルが這い上がる様子を表し、雨ごいをするのだとも言われています。


[国選択無形民俗文化財、茨城県指定無形民俗文化財]
提供: 龍ケ崎市撞舞保存会・龍ケ崎市 様

龍ケ崎市役所

所在地 龍ケ崎市 3710番地
展示場&開催場所 龍ケ崎市 根町の撞舞通り
問い合わせ先 龍ケ崎市撞舞保存会事務局(龍ケ崎市商工観光課)
Tel 0297-60-1536
アクセス 電車:関東鉄道「竜ケ崎駅」から徒歩10分
観るポイント 「逆立ちしたときに足をピンとさせたり、綱を渡るとき大車輪などの大技を出したり。せっかくたくさんのお客さんが集まってくれているので、見せ場をつくらないと」小意気なとび職人の舞に魅せられた見物人の大歓声が夜空に響き渡るころ、龍ケ崎の夏はいよいよ本番を迎えます。
また、撞舞に合わせて演奏される笛や太鼓の囃子である「おごど囃子」は、龍ケ崎市指定の無形民俗文化財となっています。そちらもあわせて、お楽しみください。
伝統文化の
体験・一般参加
「龍ケ崎の撞舞」の様子を見学いただけます。
場所:根町の撞舞通り
日時:八坂神社祇園祭の最終日(毎年7月下旬)の夕方
URL https://www.city.ryugasaki.ibaraki.jp/kanko/bunka/bunkazai/tukumai.html