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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
八王子車人形 | 文楽(人形浄瑠璃)・人形芝居 カテゴリ

総数:128件

伝統文化

八王子車人形
伝統文化の分類 文楽(人形浄瑠璃)・人形芝居
文化名 八王子車人形



八王子車人形《特徴》
八王子車人形とは、江戸時代から伝わる車人形のことです。3つの車がついた箱形の車に腰掛けて、1人が操る、特殊な一人遣いの人形芝居です。

車人形とは、「ろくろ車」という、前に二個,後ろに一個の車輪がついた箱形の車に腰掛けて、一人の人形遣いが一体の人形を繰る、特殊な一人遣いの人形芝居です。江戸時代の終わり頃、現在の埼玉県飯能市に生まれた山岸柳吉(初代西川古柳)が考案し、その後、近郊の神楽師(神事芸能を専業とする人)を中心に分布し,農山村や八王子織物の生産に関わる人の娯楽として親しまれてきました。ろくろ車の発明は,それまでにあった江戸系の三人遣いの人形芝居を合理化したもので、少人数の座員で簡易な舞台での公演を可能にしました。また、人形の足が直接舞台を踏むことが出来るので,力強い演技やリズミカルでテンポの速い演目を行うことも可能です。舞台を選ばないことから、他の芸能との共演も可能で,演出の幅が広いのも特徴です。

使い手の操る人形も、特徴的です。まずは、頭について。使い手は左手で人形の左手と首(かしら)をもって扱います。この人形の左手に工夫があります。次に、手について。右手は使い手が右手で持って直接動かします。左手は「弓手(ゆんで)」といって、肘の部分にクジラのひげがバネとして仕込まれていて,右手首にかけた紐と、首を持った左手の指で巧みに繰ります。最後に足について。人形のかかとについている「かかり」を遣い手の足の間に挟んで,人形の足を動かします。この工夫で、人形の足が直接舞台を踏むことが出来るのです。

また、八王子車人形の演目は、「平家物語(へいけものがたり)」などの伝説や、歴史上の人物に題材を得たものから、小泉八雲の怪談小説を脚色した「雪女(ゆきおんな)」など、比較的新しい物語もあります。さらには、アメリカの童話作家シルバスタインの「おおきな木」を日本の昔話として脚色した作品「やさしい柿の木」という洋舞まで、多岐に渡ります。

[国指定重要無形民俗文化財]
提供: 西川古柳座 様


所在地 東京都八王子市
展示場&開催場所 【公演】八王子車人形の公演です。
八王子や地方で不定期開催
問い合わせ先 西川古柳座
Tel / Fax : 042-652-1222
アクセス 高尾駅北口からバスで「恩方車庫行」または、「宝生寺団地行」に乗り、「川原宿大橋」下車、徒歩約10分。
URL http://kurumaningyo.com/cn10/pg21.html