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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
八女福島の燈籠人形 | 文楽(人形浄瑠璃)・人形芝居 カテゴリ

総数:128件

伝統文化

八女福島の燈籠人形
伝統文化の分類 文楽(人形浄瑠璃)・人形芝居
文化名 八女福島の燈籠人形



八女福島の燈籠人形《特徴》
「八女福島の燈籠人形」は、毎年秋に福島八幡宮の境内で上演されている人形芝居です。
国指定の伝統工芸品「八女燈籠」で照らされた舞台に、三味線やお囃子の音に合わせて美しい着物姿の人形が華やかに舞い踊ります。

その始まりは、福島八幡宮の放生会に、人形の燈籠を奉納したのが「燈籠人形」の始まりです。大阪で浄瑠璃作者をしていた、福松藤助が福島に帰郷後、現在の「からくり人形」の基礎ができました。江戸時代には倹約規制、昭和には戦争のために禁止・中止期間もありましたが、1977年(昭和52年)には国の重要無形民俗文化財として指定されました。

「八女福島の燈籠人形」は、その舞台にも大きな特徴があります。
舞台は、高さ8m、幅14m、奥行6m余りの二階建、三層構造です。この舞台は「屋台」と呼ばれており、釘やカスガイが使われてないため、組立・解体が自由にできるようになっています。組み立ては上演の1か月前から始められ、約1週間ほどで完成します。最盛期には十数台あったといわれる屋台ですが、現在は二台を残すのみとなりました。屋台は金箔や銀箔、漆塗りで出来ており、「八女福島仏壇」を造る技法の基になったといわれています。見物席は舞台正面の高台とその斜面で、旧福島城の石垣の跡がそのまま利用されています。

また、「八女福島の燈籠人形」は保存会の方々によって運営・上演されています。総勢40名の出演者は、人形を操る「人形方」、唄や三味線・太鼓などの楽器を担当する「囃子方」、人形の衣裳を早着替えさせるための衣裳周りのお世話をする「衣裳方」、舞台の出演を担う「狂言方」など、様々な役割があります。

「八女福島の燈籠人形」のその優美さや精巧さは、人形浄瑠璃の三人遣いを彷彿させるものがあります。270年もの時を越え、にぎやかな祭りの夜を彩ってきた燈籠人形。その情熱は現代でも、八女の人々の心を動かします。

[ 国指定重要無形民俗文化財 ]
提供 : 八女市役所 企画振興部 地域づくり・文化振興課 様


所在地 福岡県八女市本町 福島八幡宮境内
展示場&開催場所 福島八幡宮
〒834-0031 福岡県八女市本町105-1 
問い合わせ先 八女市役所 企画振興部 地域づくり・文化振興課
TEL 0943-24-8163
観るポイント 上演される演題は全部で4つあり、毎年順番に上演し演題に応じて使用する屋台も決められています。見どころは「送り渡し」と呼ばれる人形が橋を左右に移動する動き。操る人の熟練の技と呼吸の一致を要する妙技です。また「素抜き」と呼ばれる衣裳の早変りも必見です。
伝統文化の
体験・一般参加
「八女福島の燈籠人形」が見学いただけます。
場所 : 福島八幡宮
日時 : 毎年「秋分の日」を含めた3日間

「八女福島の燈籠人形屋台」が再現展示されています。
場所 : 八女民俗資料館
住所 : 〒834-0031 福岡県八女市本町2-123-2
開館時間 : 9:00~17:00(休館日/月曜日)
入館料:無料