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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
磐梯神社の舟引きと巫女舞 | 祭り カテゴリ

総数:128件

伝統文化

磐梯神社の舟引きと巫女舞
伝統文化の分類 祭り
文化名 磐梯神社の舟引きと巫女舞



磐梯神社の舟引きと巫女舞《特徴》
「磐梯神社の舟引きと巫女舞」は、本寺地区の青年たちにより継承され、春彼岸の中日に行われています。

「舟引き祭り」は、長さ2.7m、幅34cmの太い舟型の木の台に新たに編んだ俵を3俵積み重ねて幣束(へいそく)を1本立て、台の両端には長くて太い綱を2本ずつ縛りつけ東西の向きに置きます。一同が綱につかまると大太鼓を合図に引き始めます。近年引き手には地域の人々も加わっており3回引き合い、東が勝てば「豊作」、西が勝てば「米の値段が上がる」といわれています。

古くは、鎮座地の本寺と隣接する大寺両集落での競争であったといわれています。
勝敗の判定は、面をつけて幣束(へいそく)を持った神職(しんしょく)が行います。これは「磐梯明神」といい、このように神がその場に姿をあらわして判定することはめずらしいと言われます。最後は直合があってすべてが終了します。

この本寺地区に伝承される「巫女舞」は、幼稚園から中学生の女の児が舞手となります。太鼓、小太鼓、つづみ、笛は大人が受け持ちます。舞は三つの舞で構成されており最初の舞は「榊(さかき)の舞」、続いて「弓の舞」「太刀の舞」が奉納されます。

舞によってそれぞれ衣装、採物が異なります。
「榊の舞」【衣装:金襴地 ちはや、袴、白足袋】【髪飾り:いちょうがえし】【採物:榊に紙垂れを下げる】/「弓の舞」【衣装:青地 ちはや、袴、白足袋】【髪飾り:垂髪とし冠をつける】【採物:弓・矢】/「太刀の舞」【衣装:白地 ちはや、袴、白足袋】【髪飾り:垂髪とし冠をつける】【採物:太刀】

舞の装束、採物については正確な記録がないため、伝承者の記憶によるものです。また、磐梯神社の巫女舞の伝来の事情については定かでなく、県内に類似する舞もありません。

磐梯神社の巫女舞は、舞い手4人が方形になることや、採物などから一般の巫女舞よりもむしろ地方に点在する舞楽に類似する点が多いようです。また、舞い手が一度左回りに一周し、その後右回りで元の位置に戻る様式から見ても古い舞楽の系統をひくものではないかと思われます。

[国指定重要無形民俗文化財]
提供: 磐梯町商工観光課 商工観光グループ 様


所在地 福島県耶蘇郡磐梯町
展示場&開催場所 磐梯神社境内
日時:毎年 春分の日
問い合わせ先 磐梯町商工観光課 商工観光グループ
Tel 0242-74-1214
観るポイント 「雪が積もり舞っている中行われる綱引き」という少し珍しい光景の中、綱の引き手の方たちが白熱し、大人から子供まで楽しめる伝統文化です。また、当日は会津磐梯町そば協会によるそばの振る舞いもございます。
伝統文化の
体験・一般参加
「巫女舞」の様子を見学いただけます。
場所:磐梯神社境内

また、「磐梯神社の舟引き」には、実際にご参加いただけます。
日時:祭り当日
参加受付:磐梯神社境内集合(当日午後1時迄)
※貸し出し用の衣装とわらじがございます。