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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


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総数:400件

伝統工芸品福島県

福島県
工芸品の分類 その他工芸品
工芸品名 つる細工

主要製造地域:福島県




《特徴》
福島県、南会津郡只見町では、自然に育ったマタタビやアケビ、ブドウなどのつるを編みこんだつる細工が、昔から生活用品として使われてきました。

つる細工の編組(あみくみ)技術やデザイン研究など、町を挙げて取り組んでいるのは、全国でもここでしかみられません。つるを取るところから仕上げまで、1人の職人の手によって、1つ1つ丁寧に手作りされます。素材のもつ素朴さから、ふるさとの野山の香りや温もりが、そのまま伝わってきます。また、とても丈夫な点も特徴のひとつ。

現在では、実用品としてはもちろん、自然を活かしたインテリアとして、幅広く多くの方に愛用されています。

[ 福島県指定伝統的工芸品 ]
提供 : 明和民芸品保存会 様

素材 つる(マタタビやアケビ、ブドウなど)
製法・工法 【1】 下準備
使用するつるを採取し、下準備をします。
例えば、マタタビづるの場合、採取したら乾かないうちに四つ割りにし、芯をそぎ落とし厚さと幅を整えるよう削っていきます。
アケビづるの場合は、生のうちに根や節などを取り除き、風通しのよい日陰で乾燥させます。太さや長さ別に分類し、日照をさけ、湿気の少ない場所に保存します。

【2】編む
ザルやカゴなど用品によって編み方はそれぞれですが、つる細工はタテ糸とヨコ糸で織られる織物と同じで、タテ糸にあたるタテ芯と、ヨコ糸にあたるアミ芯とがあります。
タテ芯はアミ芯より少し太めの強度のあるつるを使いますが、太いつるを使う代わりにタテ芯を2本にする場合もあります。

タテ芯が弱いとアミ芯に負けてしまい、形が崩れてしまったり、軟弱で不安定なものになってしまうので注意が必要です。
歴史 山間部で採取される、マタタビやアケビ、ブドウなどのつるを素材とするつる細工は、古くより東北の山間地における積雪期の手仕事として、日常の生活に用いるカゴやザルなどが作られてきました。親から子へと伝承され、今に至ります。

現在では、カゴやザルなどの実用品だけではなく、バックやランプシェード、花かごなどの装飾品やインテリア等、様々なデザインの製品がつくられています。

◆展示場所
明和民芸品保存会
 〒968-0601 南会津郡只見町大字小林字上照岡1300
 TEL : 0241-86-2111