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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


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総数:400件

伝統工芸品三重県

三重県
工芸品の分類 人形
工芸品名 さるはじき

主要製造地域:三重県




《特徴》
お守りとしての役割をもつ玩具の中に厄をはらうものがあります。
三重県松阪市の郷土玩具、「さるはじき」もその一つです。

「厄をはじきさる」と伝えられている、役落としの縁起物です。素朴な竹製の玩具で、竹軸の下の竹弓をはじくと、猿の人形が上の方にはね上がる仕掛けになっています。先端に飾り羽根が付いているのが特徴です。

三重の岡寺山継松寺は、厄除け祈願のお寺として有名で、昔から初午大祭(三月上旬)には大勢の人がお参りに訪れ、厄除けとしてさるはじきを買い求めていきました。現在では、初午の際だけではなく、年間を通じて松阪のお土産として喜ばれています。

厄が「さる」という意味と、昔から猿は厩舎(うまや)の守り神と伝えられ、馬とは縁が深く、初午とつながり、厄除け玩具に猿が使用されるようになったと言われています。

[ 三重県指定伝統的工芸品 ]
提供 : 時計屋なかの 中野 良一 様

素材 孟宗竹(もうそうちく)、飾り羽根など
製法・工法 【1】 竹を採る
10月から11月の頃、材料の孟宗竹を山に採りに行くところから仕事が始まります。
竹がほど良く乾いた年明けから、作業に入っていきます。

【2】 竹を削る
直径十数センチの竹を1センチ幅に割って本体を削っていきます。
この削る作業は、なかなかの力仕事です。

【3】成形、装飾
弓になる竹の削り具合や、穴の開け具合は、経験や熟練した技術が必要な工程です。
出来上がった本体に紙テープを巻き、猿や羽根などの装飾を行います。
歴史 災難が身に降りかかるおそれが多いので、気をつけなければならないとする年齢を厄年といいます。数え年で、男性は25歳・42歳、女性は19歳・33歳とされています。

三重県松阪市にある岡寺山継松寺は、聖武天皇の42歳の厄よけに、本尊の如意輪観音を宮中に移したとの言い伝えから、厄除け祈願のお寺として知られ、初午大祭(3月上旬)には大勢の人がお参りに訪れます。
 「厄をはじき去る」の語呂にちなみ、厄よけの縁起物として人気のある「さるはじき」。バネになった竹をはじくと、猿が飛び跳ねるしかけで、昔から、松阪近郊の農家や、町の商店の方々により製作され、大祭の時に露店などで販売されていました。

現在も厄除けの玩具として作り続けられ、厄除けやお土産として、多くの人が買い求めていきます。
関連URL http://www.mctv.ne.jp/~antique/saruhajiki/saruhajiki.html

◆展示場所
時計屋なかの
 〒515-0083 三重県松阪市中町1931番地
 TEL&FAX : 0598-21-7010
 定休日 : 木曜日



◆イベント開催
時計屋なかの
 さるはじき製作の一部を体験できます。
 お問い合わせ先 : TEL&FAX : 0598-21-7010