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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


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総数:400件

伝統工芸品滋賀県

滋賀県
工芸品の分類 仏壇・仏具
工芸品名 浜仏壇

主要製造地域:滋賀県




《特徴》
浜仏壇は、各部位がすべて分解できる仕組みになっており、再び組み立てることが出来るようになっています。
漆を塗る場合も、浜仏壇は部品をひとつずつ塗って、その部品を組み立てるわけですから、塗り代をそれぞれ計算しながら塗らないと、部品を組み立てることが出来ません。

浜仏壇が日本一と言われる所以がここにあるのです。
部品の精密さ、塗りの正確さを要求されるものです。

[ 滋賀県知事指定伝統的工芸品 ]
提供 : 石久仏檀店 様

素材 ひのき、杉
製法・工法 【1】 木工
地場の桧・杉を乾燥して良質の材料で入念に仕上げます。特に欅の玉杢材を吟味して使用しております。

【2】 漆塗り
堅地で下地を数回繰り返し、研出し仕上げをします。

【3】 金箔押
本金箔で漆を使用して仕上げます。

【4】 錺金具
銅を使用し手加工で金彫りをして消メッキか金メッキで仕上げます。飾金具もすべて手造りです。

【5】 木彫刻
材料は欅、桧、桜、小さなものなら白檀までご希望の図柄を彫刻します。

【6】 蒔絵
艶色加工して青貝等を入れ、ご希望の図柄で仕上げます。
蒔絵部分は材料により上代が変わってきます。本珊瑚、螺鈿細工、塗り方、本金使い等々です。

【7】 組立
巧みに細工した数多い部品を丁寧に組み立てます。特に気の抜けない作業です。
障子1本もすべて分解できます。障子も組み立ててから金を塗るのではなく、部品を一つ一つ塗ってから組み立てるので隅に泥が残りません。
歴史 【お仏壇の歴史】
六世紀の半ばに仏教が伝来しましたが、今までの原始神道がまだ根強く、広まりはじめたのは推古天皇(593~628)の時代からです。この時代から飛鳥寺、聖徳太子による法隆寺、四天王寺の建設等、寺院の建設が盛んになり始めました。この仏堂が仏壇の原型と言われています。それが家の中に入ってきたのが、法隆寺に現存する玉虫厨子が最古といわれています。しかし、この頃は、一般庶民には縁遠いものであり、役人や、貴族の住まいに祀られていたものです。

一般庶民に仏教が浸透し始めたのは、鎌倉時代からで、本格的な普及は浄土真宗の蓮如上人の布教活動が大きく、この蓮如上人が各家に仏壇を置くことを勧めたのです。それは南無阿弥陀仏の掛軸を下げる程度のごく簡単なもののようでした。

現在の仏壇に近いものが、庶民に広まったのは、江戸時代になってからのことです。
江戸幕府の宗教政策である檀家制度の影響によるものです。「宗門人別帳」は戸籍の役割を備えていて、人々は強制的に寺院に従属させられたものです。そして、キリシタン禁制により仏教徒であるという証明のために仏壇を置かせたのではないかともいわれています。
関連URL https://isikyu.net/

◆展示場所
石久仏檀店
 〒521-0034 滋賀県米原市下丹生611
 TEL : 0749-54-2567 / FAX : 0749-54-0977