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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


都道府県

総数:400件

伝統工芸品福岡県

福岡県
工芸品の分類 人形
工芸品名 博多人形

主要製造地域:福岡県




《特徴》
博多人形を大別すると主に、美人もの、歌舞伎もの、能もの、風俗もの、道釈もの、童もの、節句もの、があります。このように博多人形の題材がバラエティに富んでいると言われるのも、それぞれ独自の趣を様々な変化に併せて作る常日頃の研究によるもので、くわえて洋画、日本画、彫刻等から学びとる芸術性への姿勢も、博多人形の性格に大きな影響を与えています。
博多人形のもつ特性は、素焼きに着色する落ち着いた感覚美、きめ細かい彫り込み等独特のものであり、これが博多人形の持ち味、特性だといえます。

[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定) ]

提供:博多人形商工業協同組合

素材 白土粘土
製法・工法 [1]土ねり
福岡近郊から掘り出した粘土を、乾燥、粉砕、水簸などした後、たんねんに練り上げます。
[2]原型
作者が構想を練り、デッサンしたものに基づいて原型をつくります。粘土に、頭、胴、手足などを彫るように仕上げていきます。
[3]型とり
原型から石膏で型をとります。人形の姿が複雑な作品ほど一体を部分的に数個あるいは数十個に分けて型取りを行います。
[4]生地つくり
原型から取った石膏型に、よく練り上げた粘土を、型にはりつけるような感じで、押しつめていきます。
[5]焼成
むかしは松材を燃やし「空吹き窯」と呼ばれた窯で人形を焼いていました。今は、ほとんど電気窯。ガス窯で焼いています。
[6]彩色
人形を窯から出した後、胡粉などで、肌の部分を塗り、次に着物の模様や帯などの部分をかきこんでいきます。
[7]面相
面相筆を用いて人形の顔の部分をかきこんでいきます。「口紅入れ」「目入れ」「まゆ毛かき」などを行います。
[8]完成
歴史 博多は、昔から東アジア文化の影響を受け、博多織りや博多人形といった工芸品にもその影響がみられます。素焼きの人形を愛でる習慣は、発掘調査の成果により約800年前(鎌倉時代)博多や鎌倉の華僑街や寺社から始まったことがわかりました。1600年(安土・桃山時代)黒田長政の筑前入国に伴って多くの職人が集められ、その職人達の中から素焼き人形が生まれ現在の伝統工芸の下地がつくられたといわれています。江戸時代後半に正木宗七(宗七焼)や中の子吉兵衛や白水武平といった名工達が活躍して業界は活況を呈し、全国に流通するようになりました。明治になりパリなどの国際的な博覧会で高い評価を受け、日本を代表する人形として「博多人形」の名で知られるようになり、海外へも輸出されるようになりました。現在では100名近い作家達が、伝統を活かした作品を制作しつづけています。
関連URL https://www.hakataningyo.or.jp/

◆展示場所
展示会等で展示即売会が開かれている
展示会により開催場所、日程が異なるため
観光情報等を参照



◆イベント開催
博多人形供養
毎年12月第2土曜日
供養寺「祥勝院」092-431-3595
福岡市博多区博多駅前1丁目7の37