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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


都道府県

総数:400件

伝統工芸品福井県

福井県
工芸品の分類 金工品
工芸品名 越前打刃物

主要製造地域:福井県




《特徴》
21世紀になった今、豊かな生活を送る人々は、良質なものを選ぶ眼が必要とされ、本物の良さを見極める力が求められています。

「越前打刃物」の職人たちは、約700年も前からこのことを追求してきました。

「諦めない探究心」これこそが700年の伝統と磨きぬかれた匠の技を生み出してきたと言えます。

[ 国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定) ]
提供 : 越前打刃物協同組合 様

素材
製法・工法 越前の菜切り 作製工程

【1】 鋼づくり / 地鉄づくり
鋼を約800℃に加熱して所定の大きさに鍛造します。

【2】 割り込み / 沸し付け
地鉄を割り、溝を入れて銅を入れ込み、鋼と地鉄を鍛接します。

【3】 先付け / 切り落とし
訪朝の平らな部分を形作り、包丁一丁分に切り落とします。

【4】 中子取り
柄の中に入る部分を鍛造します。

【5】 二枚広げ
葉の部分を二枚重ねて表と裏からベルトハンマーで打ち、二枚が同様に薄く延びるよう手早く作業する技法です。
2枚重ねる事で厚みが倍になる為、ベルトハンマーでの圧縮力が良く働きます。
さらに温度が下がりにくくなる為、製品の板むらも少なくなります。

【6】 なまし
約800℃にまで加熱後、空気中で自然放冷します。

【7】 泥落とし / 荒ならし
付着物を取り除き、ベルトハンマーで表面をなめらかにします。

【8】 仕上げならし
軽く槌で打って真っ直ぐにのばし、形を整えます。

【9】 裁ち廻し
所定の形に合わせて余分なところを切断します。

【10】 焼入れ
泥を塗って800℃に加熱後、すばやく水で急冷し、焼きを入れます。

【11】 焼戻し
鋼にねばりを持たせるため、150~220℃で約30分熱し、空気中で徐々に冷やします。

【12】 荒研ぎ/中研ぎ
荒目の砥石でおおまかな形をつくり、細めの砥石で刃先を横方向に鋭利に研ぎます。

【13】 刃付け
刃の部分を丹念に研ぎます。

【14】 仕上げ研ぎ
包丁全体をつやが出るまで磨き、ぼかし機で研ぎ巾の部分をぼかし、小刃合わせをして完成です。

※菜切り包丁の作り方のほか、越前打刃物協同組合のHPではムービーや越前鎌の作り方を見る事が出来ます(関連URLから)。
歴史 700年の伝統。
それは一人の刀匠から始まりました。

「越前打刃物」は、1337年(南北朝時代)京都の刀匠千代鶴国安が刀剣製作に適した地を求め、府中(現越前市)に来住し、そのかたわら近郷の農民のために鎌を作ったことから始まったといわれています。
関連URL http://www.echizenuchihamono.com/

◆展示場所
越前打刃物会館 刃物の里
 〒915-0873 福井県越前市池ノ上町49-1-3
 TEL : 0778-24-1200(代) / FAX : 0778-22-1015