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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


都道府県

総数:400件

伝統工芸品沖縄県

沖縄県
工芸品の分類 織物
工芸品名 与那国織

主要製造地域:沖縄県




《特徴》
与那国島の織物の歴史は古く、おおよそ500年。
時の流れと共に色々な技法を取り入れてきました。

沖縄らしさを感じる、鮮やかな黄色に、規則正しく並ぶ、幾何学の文様。
色、柄ともに格調高く洗練された多種類の染織が発達していった琉球王府では、国外から織物の技術や材料を取り入れてきました。

そんな中、発達していったのが絣と紋織りの技術です。時代の奥深さを感じる織物です。
ここ与那国でも、島の自然と織女たちの遥かな時を織り込んで豊かな織物文化が今に伝えられています。
たとえばその昔、首里王府への貢納品として島の織女たちが織り継いだ花織。

その浮き織りの可憐な布地を光に当ててみたら、南国の陽射しにいろどられて無地に機を織る織女の姿が透けて見えてくるようです。

[国指定伝統的工芸品(経済産業大臣指定)]
提供 : 与那国町伝統織物協同組合 様

素材 絹糸・綿糸・麻糸・芭蕉糸
製法・工法 与那国織の多彩な織り

与那国花織
幾何学的に表現されている花織は、柄によってダチン花(八つ花)、イチチン花(五つ花)、ドゥチン花(四つ花)と呼ばれています。
直線的な構図の中にも伸びやかで広がりがあり、格子縞の織り合わさった色合いがより布に深みを与え美しい花々が元気に咲き誇っているように感じとられます。
どこか優しさの感じられる織物です。

与那国ドゥタティ
4枚の布を併せて作ることからドゥ(4枚)タティ(仕立て)と呼ばれます。
苧麻や木綿を使用し、衿は黒無地、袖は短く丈も膝下2寸くらいで簡素で涼しいように工夫されています。
今日でも島内消費が9割を超え、豊年祭や各行事になると島人は皆ドゥタティに身を包むといいます。

与那国シダディ
綿や麻地などに福木やシャリンバイなどの草木染、泥染などをした色糸を織り込んでいく、与那国独特のシダディです。
主に祝いの場で使用されることが多いです。
また米寿を終え亡くなった方の葬式でも用いられ、シダディの意味深さを感じさせます。

与那国カガンヌブー
この細帯に織られた模様は男女の愛を唄っています。
中央には夫婦を表すミウト絣の模様があります。
主にドゥタティに併せて用いられます。
歴史 与那国島に生まれた織物の歴史は古く、古い文献からおおよそ500年の歴史があると考えられています。16世紀前半には既に貢ぎ物として納められていたであろうと考えられます。
戦後、糸が入手しにくい頃には、漁業の網を解いて布を織っていました。

◆展示場所
与那国町伝統工芸館
 〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町字与那国175-2
 TEL : 0980-87-2970 / FAX : 0980-87-2973
 営業時間 : 平日8:30~17:30、土曜8:30~17:00
 定休日 : 毎週日曜日、正月
 入場料 : 無料
 アクセス : 与那国町役場から歩いて5分、与那国空港から車(一般道)で約10分 、久部良港から車(一般道)で約25分