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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


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総数:400件

伝統工芸品滋賀県

滋賀県
工芸品の分類 その他工芸品
工芸品名 いぶし鬼瓦

主要製造地域:滋賀県




《特徴》
いぶし瓦は、焼成が終わった後の密閉された窯の中にガスを入れ還元作用で煙を発生させ瓦をいぶすことにより、いぶし銀と言われる自然に近い色が出すことができます。年月が経つに伴いいぶし瓦は色あせてきますが、他の瓦に出すことのできない味が生まれます。いぶしをかけることにより瓦を中まで炭化させるので、長い年月にも耐えられるとも言われています。

建物にとって怖い物の一つに水があります。鬼瓦の設置してある箇所は全て雨終い、つまり雨漏りがしないように作られた物なのです。昔の人は雨=魔と解釈していたのかもしれません。またもう一つ怖いものと言ったら火、火事です。町屋の古い鬼瓦を見ていると中に水と文字が入った物や、波をあしらったものなどあります。またお城の天守などに付いている 鯱 は水の神様で城が火事に合わないように願掛けしていたのです。このように昔の人は、家を守る為、家族を守る為に鬼瓦に願いを託していたのかもしれません。

[滋賀県知事指定伝統的工芸品]
提供:株式会社 美濃邉鬼瓦工房 様

素材 粘土
製法・工法 【1】生寸図面作成
【2】混練
【3】鬼面土台製作
【4】土の荒付・鬼面製作
【5】表面整理
【6】本磨き
【7】乾燥
【8】窯積み
【9】窯たき
【10】いぶし
【11】窯出し
歴史 大津では飛鳥時代につくられた瓦が穴太廃寺から出土しています。以来、古代寺院の造営とともに様々な意匠の瓦が大津の地で製作されました。江戸時代初期には松本村(大津市松本)が瓦の一大産地として発展し、今もなお当時の技法により瓦屋根を飾る鬼瓦が製作されています。

昔から鬼瓦を作る職人を鬼師や 鬼板師 と呼び、他の瓦職人とは別格視されておりました。地域・年代・窯元に応じた鬼瓦を製作するには、高度な技能と経験を要します。長い年月を経て瓦はその美しさだけではなく、耐寒性、耐風性、耐震性、防音性といった進化を遂げ、私たちの暮らしの中でなくてはならない物となりました。
関連URL http://minobe-onigawara.com/

◆展示場所
お問い合わせ
美濃邉鬼瓦工房
〒520-0104
滋賀県大津市比叡辻1-10-8
TEL:077-578-5333
FAX:077-578-3365