JTCO
NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:337件


都道府県

総数:337件

伝統工芸品京都府

京都府
工芸品の分類 織物
工芸品名 丹後ちりめん

主要製造地域:京都府




《特徴》
丹後ちりめんは経糸(たていと)に撚りのない生糸、緯糸(よこいと)に1メートルあたり3,000回前後の強い撚りをかけた生糸を交互に織り込み生地にし、その後、精練することによって糸が収縮し、緯糸の撚りがもどり、生地全面に細かい凸凹状の「シボ」がでた織物のことをいいます。ちりめんの代表的存在である「丹後ちりめん」は、このシボが最大の特徴です。

ちりめんは、シボがあることにより、シワがよりにくく、しなやかな風合いに優れ、凸凹の乱反射によって染め上がりの色合いが豊かな、しかも深みのある色を醸し出すことができます。また「ちりめん」といえば、絹織物だけと思われがちですが、丹後では丹後ちりめんで培われた技法を活かし、ポリエステル、レーヨンなどの繊維で織ったちりめん織物も製織しています。

現在では、下のような種類の丹後ちりめんが織られています。

◎変り無地ちりめん
縮みの欠点を、特殊な撚糸を工夫して織り上げてカバーしたちりめん。縮みにくくシワになりにくいのが特徴です。

◎一越ちりめん
古い歴史を持つちりめんで、シボが美しく、柔らかい風合いが楽しめます。

◎古代ちりめん
左撚り2本、右撚り2本を交互に織り込むため、一越ちりめんよりシボが高いのが特徴です。
古代の白生地に似ていることからこの名前が付けられ、シボが大きいことから鬼シボちりめんともいいます。色無地などに使用されます。

◎紋綸子ちりめん
綾織りの表と裏を使って紋を出したもので、重目は付下げ・訪問着など高級着に、軽目は襦袢地に使用されます。

◎紋意匠ちりめん
よこ糸を二重にして地紋の変化と深みを出したちりめん。染め上がりに豊かな立体感があり、無地染めやぼかし染めに多く用いられています。

◎縫取ちりめん ※右下画像のもの
ちりめんの生地に金糸・銀糸・ウルシ糸・ラメ糸などの装飾糸を使って模様を縫い取った贅沢なちりめん。打掛や中振袖・訪問着などを中心に豪華さを演出します。

◎駒綸子ちりめん
シャリッとした独自の風合いと光沢が特徴。地紋を生かした染め着物の生地としてファンに好まれています。

◎五枚朱子ちりめん
生地面の光沢が美しいちりめんで、華麗な中振袖や付下げなどに使われます。

◎朱子意匠ちりめん
紋意匠と五枚朱子の両方の持ち味を兼ね備えたちりめんです。地風に厚みがあり、染め付きの良さが特徴です。

◎絽・紗ちりめん
生糸100%で作られる、シースルー地の夏向きの織物です。通気性に優れているため、夏でも心地よく着ることができます。

◎金通しちりめん
ちりめん地に金糸を織り込んだものです。染色性に優れたちりめんは、あらゆる色に染め上げられますが、金糸は染まらずそのままとして光沢を放ち、趣味性の豊かなきもの地として用いられています。銀糸を使った銀通しちりめんもあります。

[京都府知事指定伝統的工芸品(京もの指定工芸品)]
提供:丹後織物工業組合 様

素材 絹、ポリエステル、レーヨン、ほか
製法・工法 【1】生糸
ちりめんの原料となる生糸が、製糸工場からカセの状態で(※1)箱づめで送られてきます。

※1…桛糸(かせいと)のこと。桛(紡いだ糸をき取る道具、木枠)からはずした糸を束ねたもの。

【2】糸繰り
カセになった生糸をボビン(糸枠)に巻き取ります。この作業が完全でないと、その後の製品のでき上がりにまで影響を及ぼすため、熟練の技術が要求されます。

【3】整経
たて糸を織機に仕掛けるための準備を行います。ボビン枠に巻かれた120~200本の糸を一度にドラムに巻取り、さらに男巻というビーム(※2)に30~50反分を巻上げます。

※2…経糸を巻いておくための棒もしくはドラム状の機構

【4】撚糸
よこ糸に撚りを掛ける作業です。丹後独特の八丁撚糸機を使い、水を注ぎながら糸1メートルあたり3,000~4,000回の強い撚りをかけて、シボのもとをつくります。

【5】製織
糸を織機に掛けて、織りの作業に入ります。紋ちりめんの場合は、ここでジャカード機を使い、たて糸とよこ糸で美しい模様を出しています。

【6】精練
織りあがったちりめんのセリシン(ニカワ質) や汚れを洗い流します。この作業を経てようやく、独特の風合を持つ純白のやわらかなちりめんとなります

【7】乾燥
精練が済んだちりめんを水洗・脱水し乾燥機にかけます。乾燥方法によってシボや風合に大きな違いが出るため、ちりめんの種類に応じた最適の方法が採られます。

【8】幅出し
乾燥後のちりめんは、幅・長さともに縮んでいるため、これを規定の幅・長さに整えます。

【9】検査
でき上がった全てのちりめんは、検反機にかけて1反ずつ厳重に検査します。

【10】出荷
厳しい検査を受けたちりめんには、合格品は赤色、不合格品は青色で、その結果を表示します。製品には丹後ちりめんの証であるブランドマークを押捺し、市場に送り出します。
歴史 丹後産地は我が国最大の絹織物産地で現在、日本で生産される和装用白生地織物(きものの生地)の約70パーセントを生産しています。

丹後地方(京都府の北部、日本海側に面した丹後半島一体)の絹織物の歴史は古く、約1300年も前の奈良時代に、丹後の国鳥取で織られた絹織物が聖武天皇に献上(739年)され、現在でも正倉院御物として残っています。

南北朝時代の成立とされる『庭訓往来(ていきんおうらい)』をひもとくと、丹後で絹織物(丹後精好)が生産されていたことが記されており、古くから絹織物をこの地で織っていたという歴史が伺えます。また、約300年前の江戸時代の享保5年(1720)、絹屋佐平治らが京都西陣より持ち帰った技術をもとに創織した「ちりめん」が、現在の「丹後ちりめん」の始まりで、その後瞬く間に丹後地方全体に広まったとされ、そのちりめん織りを峰山藩・宮津藩が保護助長し、丹後の地場産業として根付くことになったのです。

加えて、丹後地方の気候風土は、冬の季節風は雪をともなってきびしく、秋から冬にかけて吹く「うらにし」と呼ばれる季節風により、「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるぐらい湿気をともなった雨が降ったり、止んだりする日が続きます。この丹後地方の気候風土が、良質の水、適度な湿度をもたらし、今日現在まで丹後ちりめんを育んできたのです。
関連URL https://www.tanko.or.jp/

◆展示場所
丹後織物工業組合
〒629-2502 京都府京丹後市大宮町河辺3188
TEL:0772-68-5211 / FAX:0772-68-5300




◆イベント開催
2017第18回丹後きものまつり in 天橋立
日時:2017年10月15日(日) 10:00~15:30
場所:日本三景・天橋立周辺(京都府宮津市)
丹後ちりめん きものショーやワークショップほか各種イベントが開催されます。
詳しくはこちら



2017 クリスマスギフト特集メルマガ会員募集郷土料理全国伝統工芸品フォトギャラリー掲載協力団体、企業一覧英語翻訳ボランティア募集歴史レポーターボランティア募集歌舞伎座木挽町広場催事出展者募集JTCO@Facebook