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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:400件


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総数:400件

伝統工芸品京都府

京都府
工芸品の分類 その他工芸品
工芸品名 水引工芸

主要製造地域:京都府




《特徴》
水引とは、和紙を2cm幅くらいの細さに切ったものに、紙よりを掛けてのりで固めた上に、染料で色を付けたり、紙を巻いたり、糸を巻いたものです。今日では糸を巻きつけたものが主流であり、約400種ほどあるといいます。

水引の細工には、金封などに使われる平かざりと、結納飾など祝いごとで使用される豪華な立体かざりがあります。
さまざまな種類があり、以下に何点かご紹介します。

《水引の種類》

金赤水引
水引の中で一番ランクの高い水引です。有名な社寺仏閣のお札などに結んであります。

紅白水引
紅井(くれない)水引とも呼ばれています。
一般には使用出来ず、現在は宮内庁ご用達の際にのみ使用されています。

金銀水引
婚礼の際に使用される水引です。

赤白水引
普通一般のお祝い事に用いられます。誕生・入学・卒業 就職 など。

黄白水引
仏事の不祝儀(ぶしゅうぎ)に用いられる水引です。

黒白水引、双銀(そうぎん)水引
仏事 ・ 神事の不祝儀に用いられる水引です。

水引は基本の結びだけでつくるものにも、無限の可能性があります。現在では、古典を伝えつつも日々研究を重ねつつ、雑貨的なかわいらしい花細工なども作られています。

[ 京都府その他工芸品 ]
提供 : 京都結納儀式協同組合 様

素材 和紙、クレー粉、布海苔(ふのり)、染料など
製法・工法 【1】紙糸を作る
まず大きい巻紙和紙を2cm程度の巾のテープ状に裁断し、これに水分を与えて「より機」でよりを入れ、更に強くもう一度より入れをして芯の強い紙糸にします。

【2】白地作り、着色
紙糸を約130本を帯を広げたように空地(はた場)に張り、クレー粉と布海苔を混ぜた糊を塗って白地を作り、さらに赤・黒・黄などの染料で等間隔に染め上げたものを裁断して出来上ります。

白地 を作る作業は工程で最も難しいもので、長年の修行が必要とされます。
歴史 飛鳥時代、小野妹子の率いる遣隋使の帰国の際に、隋国からの献上品に、紅白に染められた麻ひもが結ばれていました。これが水引の元になったと考えられています。
貴族社会の発展に伴い、麻ひもを青・黄・紫などに染め、詩歌集を閉じるのに用いられていました。紙の発達と共に、次第に麻ひもから紙よりへと変化していきます。

武家社会となり、礼法の確立とともに水引の作法も発展していきます。貴人への贈り物(馬・刀・弓・馬具などの武具、小袖や化粧道具・香・扇・茶道具・短冊・木の花・草花等)すべてに折り紙で包み、水引をかけるようになりました。

もともとは、武家や公家の間で使用されていた水引ですが、明治に入り、武家社会の終焉と共に、水引は一般社会へ広まっていきました。
関連URL http://yuinou.org/index.html

◆展示場所
詳しいお問合せは…
京都結納儀式協同組合
 〒612-8363 京都市伏見区納屋町110-3
 TEL : 075-623-0505 / FAX : 075-623-0506 

◆イベント開催
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