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NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。
伝統工芸館 カテゴリ

総数:337件


都道府県

総数:337件

伝統工芸品静岡県

静岡県
工芸品の分類 木工品
工芸品名 熱海楠細工

主要製造地域:静岡県




《特徴》
泉都として全国的に有名な熱海には、伝統に培われた工芸品「熱海楠細工」があります。
伊豆周辺で豊富に生育している楠を素材に、天然漆で仕上げられる楠細工は、木目の美しさ、防虫効果、香りなどが特徴です。

楠細工の命は、特に木目であることから、原木の選定は極めて厳しく行われます。
板と板を接合する天秤ほぞ(三角ほぞ)は暴れやすい楠と根気よく付き合う中で生まれた熱海楠細工独自といえる木工技法です。この伝統的なほぞひきの技法を用い、無垢材の宿命ともいわれる狂いを防ぎます。

木の表面をサンドペーパーで強く磨くと、表面の細胞は荒れ、細かい溝目を作り、美しいはずの木肌は輝きを失ってしまいます。また、楠は節が多く木交走錯木理という構造を持ち、逆目がたちやすいため、通常の2枚刃鉋では表面が仕上がりにくいので、木地職人は楠にあう一枚カンナを自ら作り使います。このカンナは一枚刃で刃口の部分と刃の間に髪の毛が通るくらいのすき間しか空いていません。この精巧なカンナで木肌を滑らかに仕上げていきます。

接着剤には、漆となじみもよく、堅牢性にすぐれている膠(にかわ)を用います。これは通常の使用に耐えられる強度と、熱に溶けて元に戻る可逆性を兼ね備えており、分解修理を可能にしています。

塗装には天然漆をふんだんに使い、木目が活きるように直接素材に漆をしみ込ませるように塗り込むのがポイントで、これは楠と漆のなじみがよいからできるわけで、それだけぜいたくな価値ある製品ができあがることになります。

楠細工は、防虫・抗菌効果に優れているため大切な衣類や書物の保存に最適で、楠の甘く涼しげな香りは、使う人の心を癒します。

[ 静岡県郷土民芸品 ]
提供 : 熱海楠家具工芸組合 様

素材
製法・工法 【1】 伐採・丸太乾燥
原木のまま3年以上乾燥させます。

【2】 製材・乾燥
板に挽いてから更に1~3年以上桟積乾燥をします。

【3】 人口乾燥
物によっては天然乾燥のみのものもありますが、約4日間電気の人工乾燥機に入れ、2ヶ月ほど静置します。

【4】 木取り
材木を見て、使用箇所の適材適所を決め、切り出します。

【5】 小穴堀・内ホゾ・天秤ホゾ加工・天秤け引き・胴突き加工
材と材を組み合わせるのにネジや釘を用いず、材同士で組み合わせるために、様々な仕口に加工します。

【6】 くも加工
棚板ななどの加工を行います。

【7】 組み付け
パーツを組み合わせます。

【8】 引き出し仕込み・前版制作・完成
引き出しや前版をつくり、組み合わせて仕上げます。
歴史 楠は高さ30メートルまでになる常緑の高木で、木材はやや軽柔から中庸です。耐久性、耐害虫性が強く、天井材・床材・寺社建築・家具・器具・楽器・彫刻などに使われています。

もともと、伊豆には楠が豊富に自生していましたが、天保8年、大きな台風によって熱海不動沢で楠の巨木が倒れ、村人が、農漁業のかたわら、その楠で日用品を作ったことから、用材として楠が使われるようになったといわれています。

それまでは欅の膳や盆が地場産業だったのが、温泉湯治客の間で楠の工芸品が評 判となり、しだいに大きな箪笥から煙草盆などの小物まで作られるようになりました。

明治、大正、昭和と観光産業の発展とともに、一時は多くの事業所で楠の工芸品が作られ、江戸の指物の流れを汲む確かな技術と漆の美しさなどから、海外へ輸出していた時期もありました。
関連URL http://kusuzaiku.com/work

◆展示場所
楠工房 Gallery
 〒419-0101 静岡県田方郡函南町桑原1300-269
 TEL&FAX : 055-974-3731
 営業時間 : 9:00~18:00
 休館日 : 日曜、祝日、年末年始、お盆
 (アポイントあれば休日も対応可能です)






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